チェックポイント1
心地良い束縛
彼女に対して一切の束縛をしないという男性も稀にいますが、それはそれでちょっと物足りない、寂しいと思ってしまうのはパートナーがいる人間の心理として当たり前。もちろん、“信用されている”と好意的に捉えることもできますが、自分に興味がないのかも……という気分になってしまうことも。かといって、頻繁にメールで何をしているか状況を聞いてきたり、夜出掛けているときに証拠の写メを求めるなど、具体的な束縛をされると仕事の付き合いや会食までにも支障がでかねません。
束縛をするオトコの人というのは大きく分けて2タイプ。ひとつ目はそうやってこまめな連絡を求めて男性と会うことを制限したり、場合によっては携帯までもチェックしてくる“予防型”。2つ目は言葉では色々と言うものの実際には先回って制限するのではなく、万が一何かあったら叱ってくる“事後叱責型”。
予防型の束縛男と一緒にいると行動範囲が制限されたり、信用してもらうための手間がかかってものすごく生活を振り回されますが、事後叱責型であれば、やや疑わしい行動が見えたり、誰かからしつこく電話がかかってきたりしたときにも、後で説明をすれば大丈夫。夜遅くなることをものすごく気にしたり、仕事中にメールや電話で邪魔されることはないはず。これは、女性視点でも同じで、パートナーを思っての束縛でも限度を守るのが大人の掟です。
Text : Suzumi Suzuki Photo : Getty
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)など。Twitter:@Suzumixxx