特集 2017/3/10(金)
#InternationalWomensDay

ピンクが女の子の色になったのはいつ?

世界中で史上最大級の盛り上がりを見せた国際女性デー。デモンストレーションの象徴となったのは、ピンクの帽子。でも、これは決して「かわいいから」ではないことは明らか。でも、ピンクが「女の子の色」になったのっていつから? その経緯を追えば、ピンクハットの意味深さがわかってくる。

西洋絵画においてブルーで処女性が表現されていると見られるものは驚くほど多い。写真はフェルメール作『ヴァージナルの前に座る女』。
 
※参照:「telegraph.co.uk」 

Photo : Getty Images

https://www.youtube.com/watch?v=9POCgSRVvf0
ピンクが「女の子の色」になってからまだ64年しか経っていない。しかし、マスマーケティングやメディアの進化によって、私たちの体と心に男の子ならブルー、女の子ならピンクというマントラが染み付いてしまった。ディズニー映画のヒロインや『オズの魔法使いのドロシー』など、「様々な映画のヒロインがブルーを身にまとっているのはブルーがワークウェアの色であり、女性のエンパワーメントを印象付けるため」とパントン社のエグゼクティブディレクターが語っている(※)が、果たしてそうだろうか。逆にルネッサンス時代の「未婚で処女で結婚可能」なバックグラウンドを強調してはいないだろうか。

今期のコレクションでのおしゃスナやストリートスナップを見るまでもなく、今や一般の人の方が遥かにファッションに対してオープンだ。どこかの雑誌が「スリムデニムはもう終わり」とか「30歳になったら着るのをやめるべき20のアイテム」など、ある一定の決まりごとを押し付けるような記事をアップした途端、ソーシャルメディアのコメント欄は真っ赤に炎上する。そう、今や発言権はソーシャルメディアを利用するすべての人にある。もちろんパワーも。
 
ピンクは女の子のための色ではなく、女の子らしい色でもない。そうだったのは1953年からのたった64年間だけ。だったらどんな色も、どんな性別の人も何を着たっていい。自由になっていいはずなのだ。だったら、堂々と好きな色を好きなように着よう。そう、マミー・アイゼンハワーみたいに。ピンクは当時単なる「時のファーストレディの好みの色」だっただけなのだから。

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Text : Ryoko Tsukada

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