ひねりの利いた“進化系”恋愛映画が待機中!
ところで女性がタフになる一方で男性が草食化するのは自然の流れ? 近年は生身の女性は面倒くさいとバーチャルな世界やラブドール相手の一方的な恋愛で満足という男性も出現。恋愛映画もそんな現実を反映した作品が増えていて、恋に臆病な草食男が紆余曲折を乗り越えて恋愛に向かって一歩踏み出すまでを描く『ラースと、その彼女』や『ルビー・スパークス』が世界的にヒット。
この傾向は2014年も続き、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの初監督作にしてネットポルノ依存症の青年が主人公の『ドン・ジョン』(3月15日公開)と、人工知能のオペレーティングシステムの声に恋してしまう男性が主人公の『her/世界でひとつの彼女』(6月28日公開)といった異色の作品が公開待機中。女性側からすると理解しがたい部分もあれど、男性の恋愛心理の研究として一見の価値あり。定番ラブコメとはひと味違うひねりの利いた設定と、それなりの恋愛経験がある人ならば「その気持ち、わかるよ~」と共感できるリアルな心理描写は今後の恋愛映画の新トレンドとなりそうだ。
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『her/世界でひとつの彼女』
監督・脚本/スパイク・ジョーンズ
出演/ホアキン・フェニックス、エイミー・アダムス、ルーニー・マーラ
声の出演/スカーレット・ヨハンソン
配給/アスミック・エース
公式サイト/http://her.asmik-ace.co.jp/
2014年6月28日(土)~、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
『ドン・ジョン』
監督・脚本/ジョセフ・ゴードン=レヴィット
出演/ジョセフ・ゴードン=レヴィット、スカーレット・ヨハンソン、ジュリアン・ムーア
配給/KADOKAWA
公式サイト/http://donjon-movie.jp/
2014年3月15日(土)~、角川シネマ有楽町、シネマライズ他全国ロードショー
text : Midori Yamagata