特集 2015/2/13(金)

伊藤なつみさんが解説! 2015年グラミー賞をプレイバック

現地時間2月8日(日)に開催された第57回グラミー賞授賞式。受賞結果の分析からパフォーマンスのハイライトまで、音楽ジャーナリストの伊藤なつみさんが今年のグラミーのポイントを徹底解説!

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中央で壁に向かって立っているのがシーア。 photo : AFLO

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観客に背を向けて歌い続けたシーア

世界最大の音楽賞の授賞式でパフォーマンスできるのは名誉あることなのに、ずっと客席に背中を向けて「シャンデリア」を歌い、異彩を放っていたのがシーアだ。ステージ上に演劇舞台のように室内のセットを設置し、彼女の横でMVと同じようにシーアと同郷オーストラリアの12歳の天才ダンサー、マディ・ジーグラーと、アメリカのコメディエンヌのクリスティン・ウィグが登場してパフォーマンス。言われるまで、シーアがどこにいるのか気づかなかった人が多いのでは? 2014年5月にアメリカの人気TV番組「エレンの部屋」に出演したときも同じで、エレンと2人で壁に向かって会話していた。
 
1997年にソロ・デビューし活躍してきたが、長期のツアーに出ているうちに精神を病み、さらに恋人を交通事故で亡くすなどして躁鬱状態に陥ったそう。しかし立ち直った後はソングライターに転身し、リアーナの「ダイアモンズ」を筆頭に、ブリトニーやビヨンセ、ケイティ・ペリーなどに提供した曲がことごとくヒット。ただ自分の実体験から生まれた「シャンデリア」は自分が歌うしかなく、リリースしたところ、グラミー賞で4部門ノミネートされるほどの功績へと繋がった。
 
顔出しをしたくない理由には、「セレブ的なスタイルが自分には合わないから」、「病にかかってから人前で歌いたくなくなったから」など説はいろいろ。でも実際には顔を出して取材を受けているのがネット上で多々見つかるので、これは彼女なりのユーモアかも。レッドカーペットに登場した際のウィッグはレディー・ガガの『ザ・モンスター』のパロディかと思ったが、彼女の元のヘアスタイルをボリューミーにしたもので、これもユーモアから。昨年結婚した人生経験豊富な39歳は、ちょっとしたことにも余裕を感じさせる。

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text: Natsumi Itoh

  • 第57回グラミー賞授賞式は、3月22日(日)昼12:00より、WOWOWライブで字幕つきリピート放送!

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