特集
2015/11/06(金)
ELLE CINEMA AWARDS 2015

エル・エディターが振り返り! 2015年のシネマ座談会

いよいよ今年からスタートする「ELLEシネマ大賞2015」。読者投票で1年のベスト映画を決めるこのアワードに先駆けて、エルのカルチャー担当エディターが2015年の映画を振り返る座談会を実施。今年の映画界のトレンドや話題作、私的ベストなどをとことん語ります!

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『野火』(写真上)、『岸辺の旅』(写真下) (c)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER (C)2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS

日本映画も見逃せない!

Ke:僕のベストは、実は日本で公開されてないんですけど、飛行機内で観たイギリスのSF映画『Ex Machina(原題)』。これDVDスルーになりそうな気もするんですけど(笑)、人工知能のアルゴリズムを進化させるために、人間をアンドロイドと一緒に暮らさせることでAIがどう進化していくのか実験するっていう話。AIをどこまでも進化させて人間に近づけようとする人を放置したらああなるかも、という感じでリアルで、震えました。
 
N:AIでいうと、『さようなら』っていう日本映画は、初めてアンドロイドと人間だけで作った映画なんですけど、衝撃でしたよ。だんだんアンドロイドが人間に見えてくるんです。
 
M:今年の日本映画だと、私は是枝裕和監督の『海街diary』が印象的でした。美しい四季の移り変わりと、家族の絆が丁寧に描かれていて。
 
N:『野火』は私的ベストのひとつです。戦争映画でカニバリズムだし、重くて沈鬱な映画だと思うじゃないですか。でも始まったとたん、作品の熱量がほとんど『マッドマックス~』なんですよ(笑)。一度観たら一瞬も目が離せない。塚本晋也監督演じる主人公が戦場で、『アメリカン・スナイパー』のブラッドレイ・クーパーみたいな極限状態を彷徨う。残酷なんですが、観たら誰もが戦争はしたくないと確信するはず。『ハッシュ!』の橋口亮輔監督の7年ぶりの新作『恋人たち』も嬉しい“事件”でしたね。
 
Ka:私は黒沢清監督の『岸辺の旅』が好きでした。死んだ夫が帰ってくるという話で、ホラー要素もあって。生と死の合間とか、生きてても死んでてもテーマは同じであったりとか。人が消える瞬間とか、演出の仕方が不気味でなんか怖いんですよね。個人的にはベスト1かも。
 
M:今日の座談会で出た映画、まだ劇場で上映している作品もありますし、年末までに観るべき映画が山盛りですね!
 
★12月にスタートする「ELLEシネマ大賞2015」読者投票に先駆けて、映画ジャーナリストや各界の著名人が選ぶ「今年のMYベスト映画」をエル・オンラインで順次アップ予定。お楽しみに!

  • エディターN:フィーチャー・ディレクター。長年、映画を担当。今年は『マッドマックス~』『野火』『セッション』に痺れ、『サンドラの週末』『バードマン~』『Mommy/マミー』に酔い、『裁かれるは善人のみ』『アンジェリカの微笑み』に陶酔! あと『バクマン。』はラッコ11号のスピンオフを希望(笑)♪
     
    エディターKa:カルチャー担当。今年のベスト映画は『サンドラの週末』『フレンチアルプスで起きたこと』『岸辺の旅』。ベスト海外ドラマは「アフェア 情事の行方」。すべて女性の内なる強さと、夫婦の関係性を描いていて心が痛キモ! 私は未婚ですが(笑)。
     
    エディターKe:ファッション&カルチャー担当。今年のベスト映画は『Ex Machina(原題)』。でも、おそらく11月全米公開の『The Danish Girl(原題)』が個人的ベストを塗り替えるだろうと推測。ふたつともアリシア・ヴィキャンデルが主演で、現在彼女のにわかファン。 
     
    エディターS:“it”ボーイ&ガールの発掘に余念のないカルチャー担当。今年、いちばんキュンキュンしたのは『きっと、星のせいじゃない。』のアンセル・エルゴート。
     
    エディターM:カルチャー担当。今年のベスト映画は『セッション』と『マッドマックス~』。スクリーンから伝わる血と汗、熱気と狂気にアドレナリンMAX! 

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