心を揺さぶるドラマティックな恋愛編①
『BPM(Beats Per Minute)』
1990年代のパリ。エイズに関しての差別と闘い、政府や製薬会社への意識改革を訴える運動を起こした若者を中心とした実在のグループ「ACT UP」の活動と人間模様を描く。活動にのめり込んで行くショーンは、ネーサンと出会い恋に堕ちる。発病し体力が弱まる中でも健気に活動を続けるが……。監督のロバン・カンピヨは、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した『パリ20区、僕たちのクラス』(’08)をはじめ、ローラン・カンテとのコラボで知られる脚本家でこれが監督3作目。社会問題を背景としたドキュメンタリータッチの映像ながら、主軸はラブストーリーで、そのエモーショナルな人間関係の描写は胸に迫るものがあり、涙なしでは見られない。主演は『肉体の森』で印象的な演技を見せた実力派の若手俳優ナウエル・ペレ・ビスカヤー。レズビアンをカミングアウトしているアデル・エネルも準主役で好演している。
ナウエル・ペレ・ビスカヤーやアデル・エネルなど若手実力派が顔を揃え、今年のカンヌでグランプリを受賞。
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『BPM(Beats Per Minute)』
2017年、公開予定。
P1-3
Photo: AFLO、Text: ATSUKO TATSUTA
P4-7
Photo: ©2016 Twentieth Century Fox,2015 mandarin cinema aeroplan film mars films france 2 cinema scope pictures、Text: REIKO KUBO
P8-12
Photo: © Nord-Ouest、AFLO Text: ATSUKO TATSUTA
P13-17
Photo: ©LOtUS2015,©JEAN BAPTISTE LE MERCIER/Madame Figaro),2016 Everybody on Deck-TF! Droits audiovisuel UGG France 2 cinema)、Text: REIKO KUBO
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