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「私は静かに死ねる場所を探していた」

『ブルックリン・フォリーズ』

「ポール・オースターの作品は『幻影の書』から始まり、“人生で大きな何かを失ってしまった男”の物語を5作続けて描いています。この作品はその中では3作目、他の作品と比べて比較的緩い語り口調から、ブルックリンという混沌とした温かみのある地域や人間同士の関係性が醸し出されています。“Folly”とは“愚行”や“愚かさ”という意味で、“Follies”と複数形にすることでそこに暮らす人々をユーモアを込めて表現しており、その中でも本書の語り手である中年男性ネイサンは、自らの人生を振り返りながら、『人間の愚行の書』を書き始めます。退職、離婚、そして命まで失う宣告を受けた彼が、ブルックリンという多様性に富んだ街の中で、個性的な登場人物の愚行と関わりながら、小さな光を見つけていく一冊。読み終わった後には喜劇だけとは言いきれない人の温かさを感じます」(山田さん)
 
『ブルックリン・フォリーズ』
ポール・オースター著(新潮社) ¥2,415
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