2045年に職が奪われる!? 将来ロボットにとって代わられない仕事10
2017/01/20(金)
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【番外編】専門家が解説! AI社会の未来予想図

AIを使いこなせれば、仕事は増える!?

ペッパーの元開発リーダーであり、現在はロボット開発を行う新会社「グルーヴエックス」の代表を務める林要さんは、2045年に向けた私たちの“仕事の仕方”についてこう語る。

「各職業の部分部分でAIやロボットが手助けするためのツールとして入っていくことは間違いないでしょう。AIを使いこなせない人は仕事がなくなるし、AIが使いこなせる人は、仕事が増えていく傾向にあると思います」(林要さん)

一流はどの職業もとって代わられない

「AIは過去の仕事の延長、想定範囲でしか適切な仕事をしません。だから二流の仕事は、どの職業もAIにとって代わられる可能性があります。一流の人間が行うような一見不合理な創造性の発揮は、AIは得意ではないので、人間独自の領域として今後も残ると思います」(林要さん)

また、人間酷似型ロボット研究の第一人者で大阪大学教授の石黒浩さんも同意見だ。

「定型的でない仕事ができる発想力を持っている人は、数百年、千年先はわかりませんが、数十年単位の近い未来のなかではビジネスシーンで生き残れます。それが難しければ、少なくともパソコンやロボットを使いこなして創造的な仕事ができるようになることが大切です」(石黒浩さん)

新たな職業が創造される2045年

これらの話をまとめると、今後のビジネスシーンで大切なスキルとして浮かび上がってくるのが“豊かな発想”と“横断的なコミュニケーション能力”とでもいえばいいのだろうか。

「雇用の心配をするのは、現状が変わらないと思っている二流の人だけ。歴史を見ていたら、仕事の種類自体もどんどん変わっていく。経済活動を活性化するためにロボットを作っているのですから、また別の種類の新しい仕事が有能な人材によって創造されるでしょう。」(石黒浩さん)

人工知能が変える、雇用、ビジネス、ライフスタイル、そして、生きるということ。AIと共存する社会は遠くない。そんな時代だからこそ職を奪われるなど、ロボットに対して感情的に敵視せず、自分の能力を鍛錬する力がこれからの働き手として必要不可欠になりそうだ。

Photo: Aflo

  • 解説者

    林要/「グルーヴ エックス」CEO。1998年都立科学技術大学(現首都大学東京)大学院修了、トヨタ自動車入社。2012年ソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)入社。「ペッパー」の開発責任者を務める。15年9月に同社を退社後、新会社「グルーヴ エックス」を立ち上げ、新ロボットを開発中。@HayashiKaname

  • 石黒浩/日本のロボット工学者。大阪大学教授。ATR石黒浩特別研究所客員所長。専門は知能情報学。工学博士。滋賀県出身。外見や動きが人間そっくりのアンドロイド等を研究。著書に『ロボットとは何か』(講談社現代新書)など。@hiroshiishiguro

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