テーマ⑥ 衝撃のサスペンス&大人のファンタジー作品
『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』2016年12月公開
ロンドンから英米合同軍事訓練の指揮を取るキャサリンは、ケニア・ナイロビの民家に潜む英国人女性テロリストの身柄確保を命じる。ところがアジトでは大規模な自爆テロの準備が進行中だった。急遽、ドローンでの爆撃攻撃に替えるが、その殺傷圏内には民間人の少女がいることが判明! キャサリンは数百の犠牲を出すより、少女一人の犠牲を選ぶが……。遠く離れたネバダの基地内からスイッチを押すだけの近代戦の闇は『ドローン・オブ・ウォー』でも描かれたが、今回は虫型カメラも登場し、遠隔操作の最前線を覗かせる。フラフープで遊ぶ少女の無事を祈りつつ、彼らがスイッチを押すか押さないかを手に汗握りながら見守ることになる一級の軍事サスペンス。ヘレン・ミレンの冷静沈着な指揮官ぶり、今年1月惜しくも亡くなったアラン・リックマンの声にも萌える。
2016年12月より、TOHOシネマズシャンテほかにて公開予定。
http://eyesky.jp/
『五日物語―3つの王国と3人の女―』2016年11月25日公開
不妊に苦しむ女王に、魔法使いは海の怪物の心臓を食せよと助言する。王の犠牲の甲斐あって、女王は懐妊、美しい息子が生まれるが……。老姉妹は貧しくも仲睦まじく暮らしていたが、姉が不思議な力で若さと美貌を取り戻し、王の妃に迎えられると、妹も若さを望み……。シャルル・ペローやグリム兄弟の作品の元と言われる世界最古のお伽噺『ペンタメローネ[五日物語]』から女をテーマに選んだ物語を絢爛豪華に描く大人のファンタジー。『ニンフォマニアック』のステイシー・マーティン演じる赤毛美女の目覚め、ヴァンサン・カッセル扮する王が放蕩に耽る洞窟、サイレント映画さながらのユーモラスな海底の場、天にそびえる壮大な古城……。元画家ならではの監督による映像美が炸裂!そこからダークなユーモアと滑稽さ、哀しさが溢れ出る。
2016年11月25日(金)より、TOHOシネマズ六本木ほかにて公開。
http://itsuka-monogatari.jp/
『ネオン・デーモン』2017年1月公開
スーパーモデルをめざしLAにきたジェシー(エル・ファニング)。成功をつかむが、モデル業界のダークサイドに落ちていく。『ドライヴ』の鬼才N・W・レフンが描くスタイリッシュなホラーサスペンス。ジェシーの衣裳はアルマーニが協力。
2017年1月、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて公開予定。
『ダゲレオタイプの女』2016年10月15日公開
銀盤写真(ダゲレオタイプ)家の助手ジャン(タハール・ラヒム)は、拘束具を付けたモデルの娘に惹かれてゆく。暗く湿った屋敷、流れ出す毒薬、亡き妻の気配……、黒沢清がフランスを舞台にした幻想譚は、妖しくも美しい。
2106年10月15日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町他にて公開。
http://www.bitters.co.jp/dagereo/
『手紙は憶えている』2016年10月28日公開
ホロコーストの生き残りで認知症のゼヴ、90歳。友人から手渡された容疑者リストを手に、ナチ戦犯を探す旅に出るゼヴの復讐はいかに!? クリストファー・プラマー、マーティン・ランドーら名優たちが、負の歴史を背負う人間の悲しみを刻み付ける!
2016年10月28日(金)より、TOHOシネマズシャンテほかにて公開。
http://remember.asmik-ace.co.jp/