本場の女子よりパリっぽい? パリに恋する女たち
パリに憧れる女の子が夢見るパリは、時に本当のパリよりも美しいのかもしれない。ジュリエット・グレコのレコードをかけて、フランスへの想いを募らせる『17歳の肖像』のヒロインを見ると、そんなことを考えてしまう。小粋で、シックで、ロマンティック。パリにインスパイアされたスタイルや作品で、私たちのパリへの想いを募らせる最新セレブはこんな顔ぶれ。
パリの街やクリエイターにインスパイアされる監督
パリへの憧れを感じさせる女性のクリエイターといえば、ソフィア・コッポラの名前は外せない。十代の時は「シャネル」のインターンとして夏を過ごし、『マリー・アントワネット』の撮影時はサンジェルマンでアパートを借りて、カフェ・ド・フロールでスタッフ会議をしていたという、ソフィアのパリへの思い入れは明らかだ。夫でフェニックスのボーカルのトーマス・マースもヴェルサイユ出身! 何よりも、細身のパンツにシャルベのシャツやボーダーのプルオーバーを合わせるというソフィアのさりげないシックなパーソナル・スタイルが、何でもないアイテムを小粋に着こなすパリの女たちからの影響を伺わせる。
ドラマ「Girls」で注目されるレナ・ダナムも、パリのクリエイターにインスパイアされている。彼女が一番好きな女性監督は、『5時から7時までのクレオ』のアニエス・ヴァルダ。憧れの監督がロスを訪れた時は、インスタグラムでツー・ショットを披露して話題になった。最近また髪を切ったレナ、ヘアスタイルもファッションも、六十年代のヴァルダ監督にすごく似てきている。
text : Madoka Yamasaki
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山崎まどか/1970年、東京都出身。文筆家。映画、本、音楽などのカルチャー全般に精通し、女子カルチャーにおける日本の先駆者的存在。 2001年~2002年に雑誌『オリーブ』で連載されたコラム『東京プリンセス』が絶大な支持を受け、著書に『女子とニューヨーク』(メディア総合研究所)、『イノセント・ガールズ 20人の最低で最高の人生』(アスペクト)、『乙女日和』(アスペクト)などがあるほか、雑誌をはじめ各メディアでの執筆多数。
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