日本の新世代映画監督、注目すべきはこの4人!
2018/04/21(土)
> <

3/4

『少女邂逅』より

枝優花x『少女邂逅』

枝優花監督は1994年生まれ、群馬県出身の24歳。第26回早稲田映画まつりで上映された『さよならスピカ』(13)が松居大悟監督に絶賛され、審査員特別賞を受賞。『オーバーフェンス』(16)や『武曲』(17)などにスタッフとして参加してきた。
初長編監督作品『少女邂逅』は、インディーズ映画ながら今年3月の香港国際映画祭に異例ともいえる正式出品となり、上映では満席を記録。『脱脱脱脱17』同様に、クラウドファンディングで製作費を集めたという経緯もある。ゆるめるモ!のPV「ロク・ビデオ!」では松本花奈が監督し、枝優花が撮影を担当しているという縁も。STU48のデビューシングル「暗闇」のPV監督にも抜擢されるなど注目を浴びる中で、6月に一般公開となる『少女邂逅』が話題沸騰となることは間違いない。

★最新作『少女邂逅』
いじめをきっかけに声が出なくなったミユリ(保紫萌香)は、自己主張できずリストカットをする勇気も持てずにいた。そんな彼女の友達は、山中で拾った蚕。“紬”と名付け大切に飼っていたが、いじめっ子に捨てられミユリは絶望する。翌日、彼女の学校に“紬”という名前の少女(モトーラ世理奈)が転校してくる……。14歳だった監督の実体験を基に4年の歳月をかけて映画化。自らの苦悩を打ち明けられない孤独で痛みを伴う心情が、美しい映像と共に描かれている。眩さと残酷さの対比が、主演の保紫萌香とRADWIMPSのアルバム「人間開花」のジャケット写真で話題となったモトーラ世理奈の繊細な演技によって体現されているのも注目ポイント。“転校生”名義で『暗闇から手をのばせ』(13)にも楽曲提供していた水本夏絵の主題歌も印象的。
(6月30日より、新宿武蔵野館ほかで公開。)

【『少女邂逅』予告編】

 

text: Takeo Matsuzaki

  • 松崎健夫(まつざき・たけお)

    映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へセレブコラム一覧へ次の記事へ

CONNECT WITH ELLE

エル・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト