全米で大ヒット! 『ワンダーウーマン』に女性が熱狂する5つの理由
2017/08/25(金)
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ドラマ版『ワンダーウーマン』のリンダ・カーターは元ミス・ワールド。

おまけ:

そもそも『ワンダーウーマン』って?

1941年に「オールスターコミックス」8号に、アメコミ史上初の女性キャラクターとして登場した“ワンダーウーマン”。原作者であるウィリアム・モールトン・マーストンは心理学者の肩書きを持つ人物で、嘘発見機の開発に携わったひとりであることでも知られている。
 
“ワンダーウーマン”の本名はダイアナ。女性だけが暮らすパラダイス島でアマゾン族のプリンセスとして育てられた。彼女の“プリンセス・ダイアナ”という呼称は、偶然にも早逝したイギリス元公妃と同じ。世界の平和を望み、凛とした美しい女性像という共通点においても、長年愛されてきた由縁を感じさせる。
 
映像作品としては、1973年に「ジャスティス・リーグ」のテレビアニメ版「SUPER FRIENDS」のいちキャラクターとして“ワンダーウーマン”が登場。74年にはプロテニスプレイヤーだったキャシー・リー・クロスビー主演で初の実写ドラマが製作されたが、好評を得られず単発で終わった。
 
そんな経緯の中、“ワンダーウーマン”の存在を世に知らしめたのが、1976年から79年までアメリカで放送されたドラマ版「ワンダーウーマン」。このとき“ワンダーウーマン”を演じたのは、ミス・ワールドの元アメリカ代表という経歴を持つリンダ・カーター。75年にABCテレビがパイロット版の「奇想天外!空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン」を制作し、翌76年から「空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン」の放送が開始。このドラマは、日本でも77年からフジテレビで放送されて人気を博した(現在DVDが発売され、ネット配信も予定されているなど日本での視聴も可能になった)。
 
ちなみに1977年からはCBSテレビに制作の場を移し、第3シーズンまで60話のエピソードが製作された。こちらは日本でも「紅い旋風ワンダーウーマン」として80年から放送されている。
 
ガル・ガドットの演じたワンダーウーマンが初めて映画に登場したのは『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)から。映画版『ワンダーウーマン』は、この映画の続編的な要素も加わっていることで、初めて観る観客もアメコミのファンも楽しめる作品になっている。
 
今年11月に公開される『ジャスティス・リーグ』(17)でも、ガル・ガドットはワンダーウーマンを演じ、再度バットマンやスーパーマンと共演する。

text: Takeo Matsuzaki photo: AFLO, GETTY IMAGES

  • 『ワンダーウーマン』
    女性だけが住むパラダイス島で生まれた“ワンダーウーマン”ことダイアナ(ガル・ガドット)は、アマゾン族のプリンセスとして育てられてきた。ある日、不時着したアメリカ人パイロットのスティーブ(クリス・パイン)を助けたことから、ダイアナは外の世界で大きな戦争が起きていることを知る。彼女は世界を救うためスティーブとともに故郷を後にし、禁断の外界で平和のために戦うのだが……。1941年に漫画のキャラクターとして誕生してから76年。初めての実写映画化となった『ワンダーウーマン』は、全世界で大ヒットを記録。また本作は、DCコミックのヒーローたちが活躍する連作<DCフィルムズ・ユニバース>の第3作としても製作されたという経緯がある。8月25日より、全国公開。

  • 松崎健夫(まつざき・たけお)
    映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。

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