特集 2016/1/3(日)
トレンドイインサイト 5

世界のガストロノミーで、タイ料理が躍進中!

「アジアのベストレストラン50」といったランキングで、タイ料理のレストランが快進撃。屋台料理のイメージも強いタイ料理だが、世界に認められるのはどんな料理なのだろう?

3か月ごとに一新する料理のため、熱い議論を交わすボーとディラン。

スローフードの哲学を適用し
サスティナビリティを目指す
 
同じく「アジアのベストレストラン50」で37位にランクインしたのが「ボーラーン」。オーストラリア出身のディランと、タイ出身のドゥアンポーン(愛称ボー)夫妻が切り盛りする話題のレストランだ。実はこのふたりの歴史の始まりは、ロンドンの「ナーム」だった。「ふたりとも『ナーム』で修業を積んでいたんだ。ボーがタイに帰ることになったとき、一緒にタイで本物のタイ料理を追求しようと『ボーラーン』を開いたんだ」と、ディランは語る。「おいしいけれど衛生的に心配な店、外国人の口に合わせた本物の味とはいえない店。タイにはこんなタイ料理が多い。僕たちは、料理とは文化だと考えている。ローカルの材料を使って、本来の味を追求したいんだ」
 
「ナーム」にいた経験から、ボーはデビッドと同様に料理に関する古い文献を読み解く。そして、西洋料理からスタートし、シェフ歴13年になるディランが料理のテクニックを補う。アイデアを巡って喧嘩が絶えないと笑うが、経営はまさに二人三脚だ。古来のレシピで調理された料理は、3カ月ごとに一新する。タイ国内で栽培された新鮮な旬の素材を、いちばんおいしい時期に提供したい、というのがその理由。タイの財産であり誇りに思うべきタイ料理に、サスティナブルなスローフードの哲学を適用し、研究・実践する希有な存在だ。

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text: Chinami Hirahara

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