「トゥールーズに行ったら、何を買えばいい？」と、フランス通に聞いてみたら、「スミレ！」と答えるに違いない。スミレの花の砂糖漬けやスミレをモチーフにしたアイテムは、トゥールーズ土産の定番。そしてスミレアイテムを買うなら、ぜったい行くべきところがここ、ラ・メゾン・ドゥ・ラ・ヴィオレット。ミディ運河に浮かぶこの小さな船が店舗になっているという、何ともユニークな店だ。

店内には、スミレの花の砂糖漬けをはじめ、お茶、チョコレート、はちみつなど、あらゆるスミレアイテムがずらりと並ぶ。「このスミレは、他のスミレと違って花びらが多いのよ。華やかでしょ？　400以上も種類があるといわれるスミレだけれど、私にとってこれは特別」と、オーナーのマダム・エレーヌ・ヴィエ。この日のマダムは全身紫に身を包み、スミレの香りを漂わせていた。「では、朝シャンしましょうか！　これは私の特性カクテル。スミレのリキュールを入れて、そこに花の砂糖漬けをひとつ。シャンパンを注いだら出来上がり。スミレの香りが上品で、気分がよくなるわ」。トゥールーズでは、スミレは愛と尊敬のシンボルと言われているそう。トゥールーズを訪れたら、ぜひここにも寄ってみて。もしかしたら、シャンパンのカクテルをごちそうになれるかも！？
　
La　Maison de la Violette
face au 3 bd bonrepos 31000 Toulouse
http://www.lamaisondelaviolette.com/

トゥールーズは、学生の街。大学の数が多いので有名なのだとか。夕方になると若者が街にやってきて、おしゃべりしたり、アペロを楽しんだりしている姿を見かける。ローカルおすすめのバーを聞いたら、「いい店はたくさんあるよ。広場のまわりにも、路地にも。気になったら入ってみて、一杯飲んだら？　ハシゴも楽しいよ」。こちらは、路地で気になったバー、「ル・トロケ」。その名も「肉バー（Bar a viande）」。内装がユニークで、ゲンズブールの写真が飾ってある。ビール一杯でもいいし、がっつり食べたいときにも。
　
Le Troquet
11 Rue Baronie, 31000 Toulouse, France
http://le-troquet-toulouse.fr/

もう一軒はこちら。お酒好きなトゥールーザン（トゥールーズの人のことをこう言うそう）なら、きっと誰でも知ってるだろうというお店、「Au Pere Louis」。1889年にできたといから、老舗中の老舗だ。中に入ると、古き良きビストロのムードを漂わせ、不思議と落ち着く。こちらには店の名をつけたリキュール「Quinquina」がある。ちょっと苦みのある薬草系のリキュールは、この店の雰囲気にぴったり。落ち着いて一杯飲みたいときにはおすすめの店。時間を積み重ねた場所だけが持つ独特の暖かさがある。
　
Au Pere Louis
45 rue des Tourneurs, Toulouse, France
http://www.au-pere-louis.fr/