特集 2014/10/6(月)
世界のおやつfrom Singapore/haru

またひとつ消えゆく? シンガポールの銘菓「Muah chee(ムーチー)」

一見ただのきな粉餅のような素朴なルックスの「Muah chee(ムーチー)」。お餅好きの私にはたまらないひと品。でも食べると少しお餅とは違う食感……作ってみて初めてわかったそのわけとは? そこで、この素朴な餅スイーツを、作り方と一緒にご紹介したいと思います。

さて、先ほどからお餅お餅と言っていますが、このお餅、日本のお餅とは何か食感が違うのです。粘りはあるのですが、お味がすごく淡白。そして1時間くらいは熱いお餅の状態を保っていても固くもなりません。なぜ??? この謎はレシピを探してみて、解けました。日本のお餅はもち米を蒸して突いて作りますが、このお餅はもち粉を水で溶いて火を入れながら練って作ります。検索してみると、レシピもたくさんありますし、すごく手軽そうなので作ってみることにしました。
 
まずお餅の材料は、もち粉・水・植物油、衣はピーナッツ粉・白胡麻・砂糖と簡単に手に入る物ばかり。このピーナッツ粉はMix peanuts powder(ミックスピーナッツパウダー)で、すでに砂糖が入っていました。
<材料>
・もち粉 1カップ
・水 3/4カップ
・植物油 大さじ1.5~2
・ピーナッツパウダー 1.5カップ
・砂糖 大さじ1~2(お好みで増やしても)
・白ごま(ローストする) 大さじ3
 
<作り方>
1.もち粉と水をよく混ぜて、中火で熱して油をひいた深めのフライパン(ホットプレートがベスト)に流し入れて菜箸で混ぜます。

2.鍋肌から固まって来るので、これを菜箸でうまく混ぜ合わせながらダマを作らないように練っていきます。(急に固まって来ますが、慌てず練り上げて下さい。)

3.ひと塊りになったら、弱火にしてさらによく練って行きます。お餅がなめらかになり、少し透明感が出て来たら(3~5分くらい)火から下ろします。

4.熱いまま少しちぎって(やけどに注意!)、ピーナッツ粉と擦り白ごまのバットの中に入れて、これを更に細かくステンレスのスケッパーで衣をまぶしながら刻んだら出来上がり!(ステンレススケッパーが見つからずお好み焼きヘラですみません……)

せっかく作ったので、和菓子っぽくきな粉も試しましたが、お餅自体が淡白なため少し物足りない感じで、黒みつも掛けてしまいました。やはりピーナッツや黒ごまのようなコクのある衣が合うのですね。そしてエシャロットオイルも大切な役割をしていることがわかりました。きちんと考えられた名店の味と、あの熱さにビクともしないで作っているTeoさんに脱帽です。
 
とはいえ、もち米を蒸して突かなくてもこんなに手軽においしいお餅が出来てしまうのは海外ではとても嬉しい発見。お餅が恋しくなったらぜひお試しください。水の量を増やすともう少し柔らかいお餅が出来ますので、お好みで。

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  • Hougang 6 Miles Famous Muah Chee (ホウガン 6マイルス フェイマス マーチー)
    Gourmet Paradise Food Court 480 Toa Payoh Lor 6 HDB HUB #B1-01(stall 21)
    営業時間/11:30~21:30

  • 「Muah chee(マーチー)」 2.5ドル

    ぜひ食べてみたいけどあまり遠くまで行ってる時間がない! って方は、Master(マスター)のお店ではありませんが、
     
    Queensway Lau Tan Tutu Kueh(クイーンズウェイ ラウ タン ツツ クエ)
    Orchard ION #B4-32
    営業時間/10:00~22:00

  • haru●商社に勤務後、1997年に渡仏。フランス・パリRits Escoffierにて製菓のDiplomeを取得した後、Hotel Ritsにてスタージュ。1999年2月より13年間、東京駒沢の自宅にてEcole de patisserie chez haruを主宰。現在、シンガポールに場所を変えて活動中。新店mp立ち上げ、メニュー開発、レシピ提供をしている。
    http://www.mangosteen.com.sg/lesson/culture-cake/

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