特集 2016/8/22(月)
知っているようで知らない? 海藻の効用と食べ方をチェック!

アジアが誇るスーパーフード、“海藻”を大解剖

アジアの食卓ではおなじみの海藻。最近、イギリスではスーパーフードとして人気と注目を集めているそう。それは海藻が豊富に含んでいる、ある栄養素が理由。日本人にとってはおなじみの食材だけれど、改めて効果的な食べ方や効用、斬新なレシピをチェックしてみよう。

photo : Getty Images

海藻の種類を改めておさらい!
 
世界で一番知られている海藻は、寿司で使われる“海苔”。でも実は、海藻にはほかにもさまざまな種類があり、研究では赤、茶、緑、と色で分類することが多い。イギリスで一般的なのは、赤い海藻。海苔は赤色に分類され、アイルランドやスコットランドでスープなどに入れて広く食べられている「デュルス」と呼ばれる海藻もある。茶色い海藻は、昆布やひじき、わかめやアラメなど。緑は種類が少ないが、あおさ類がそれにあたる。
 
海藻の栄養素は?
 
海藻は、カルシウムや鉄分、亜鉛やセレンなどのミネラル分、さらに食物繊維、ビタミンA、B、C、Kが豊富。イギリスをはじめ、海藻を食べない地域ではこれらの栄養素をほかの食材から摂取しているが、ヨウ素だけは別。人体では生成されないので食事から摂取する必要がある。だが、ほかの食材にあまり含まれていないため、海藻を食べない地域ではヨウ素の摂取量が不足しているとか。ヨウ素は、体の成長や新陳代謝作用をつかさどる甲状腺ホルモンの一つ、チロキシンが正常に機能する上で重要な成分。甲状腺は体重や体温のコントロール、体力や心理的な状態にも大きな影響を及ぼす器官。つまりヨウ素が不足すると精神的にも身体的にもダメージが発生するというわけ。
 
ヨウ素はどれくらい摂取すべき?
 
最近、世界で最もヨウ素が不足している地域に関する調査結果が明らかになったそう。それによると、イギリスは世界で7番目にヨウ素が欠乏している国なのだとか。ヨウ素不足が深刻な問題になるのは、とくに妊娠中や授乳期の女性。妊娠中にヨウ素が不足すると、子供のIQや読解力に影響が出ることが複数の研究によって明らかになっている。
これらの研究を踏まえ、WHOは妊娠中の女性が摂取するべきヨウ素の量を1日に150μgから250μgに増加。でも、イギリス国内の食事摂取基準ではまだ200μgのままになっている。また妊娠中の女性以外の、18歳以上の成人の推奨摂取量は150μgだそう。ちなみに海藻を日常的に食べている日本人の摂取量は、推定1日500μgから3,000μg。海藻を食べれば、ヨウ素の摂取量を増やせるのは実証されている。
海藻の種類によって異なるが、海藻1gには16μgから2984μgのヨウ素が含まれている。最も含有量が多いのは、昆布やひじきなどの茶色の海藻類。そのため、これらの海藻は週に1回程度を食べれば十分なのだそう。赤や緑の海藻は含有量が少なく、たとえば海苔の場合は1枚で56μg。そのため適切な量であれば毎日食べても大丈夫。2014年の研究では、ヨウ素が欠乏しているイギリスの女性に海藻を摂取するよう推奨しながらも、茶色の海藻類の食べ過ぎにはくれぐれも注意すること、と喚起を呼びかけている。ヨウ素の過剰摂取は、甲状腺にはよくないので気を付けよう。
 
>まだまだある! 海藻のうれしい効果は次のページでをチェック

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original text : The Good Housekeeping Web team translation : Yoko Nagasaka 

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