北陸新幹線の開通で、ますます人気が沸騰する軽井沢
　
軽井沢のことを「いつでも行けちゃう気軽なリゾート」と思っている人がいるなら、ちょっとだけその考えは改めなければいけない。もちろん、それは正解ではあるのだが、昨今、軽井沢は世界中のトラベラーが注目するリゾートへと変身し続けている。中でも「星野リゾート」が運営するホテルブレストンコートのメインダイニング「ユカワタン」は、欧米のシェフやグルマンからも一目置かれる存在となり、同じく「星のや 軽井沢」や「ホテル ブレストンコート」は、“訪れてみたい宿”、“憧れのリゾートウェディングの地”として、近ごろでは海外からも多くのゲストを集めるようになった。さらに北陸新幹線の開通によって、北は金沢地方からも気軽に軽井沢を目指せるようになり、軽井沢駅周辺のアウトレットモールは、いつも多くの人々でにぎわっている。うかうかしていると、予約のとれないデスティネーションになってしまいそうな勢い！　というわけで、「星のや 軽井沢」を訪れてみよう。テーマはもちろん、軽井沢の食の旅だ。

食がテーマの旅なのだから、滞在中はもう、ダイエットのことなんて忘れよう！食べまくる！……と、そんな切ない決意はここでは不要。「星のや 軽井沢」では、長野の自然をそのまま皿の上に再現するかのような豊かな食材を用いた料理が魅力だが、そのほとんどは野趣あふれる山や川の食材がメイン。「食材本来の味を知ってほしい」と、工夫に工夫を重ねて調理されることもあり、繊細でヘルシーな料理ながら、深い満足感を与えてくれる料理が多いのが特徴だ。

一年中おいしいものであふれかえっているのが軽井沢の魅力。特に夏場においしさを増す食材も多い。野菜だけではなく、鮎や沢蟹などの川魚や、山を駆け巡っていた日本鹿のロースなど、都会にいては決して味わうことのできない食材が、次から次へとさまざまな料理に変身して皿に盛られて出てくる。その見た目や味わいは、日本人なら誰でも懐かしさを感じるものであり、また、新鮮さもいっぱい。苦みを含んだ野草には青々しい若さが香る白ワインが合うとか、えぐみの少ない川魚のワタをアレンジした料理に長野の日本酒を合わせると極上のマリアージュだとか、いつもレストランで考えていることとは方向性の違う発見があるのも、なんだかうれしい。

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