グルメ 2013/1/25(金)
フードエディター、瀬戸理恵子さんの「アンリ・ルルー」ショコラ体験レポート

「一粒一粒異なる個性豊かな味わいと食感に、心まで溶けてしまいそう!」

昨年、権威あるフランスのショコラ愛好会「クラブ・デ・クロクール・ショコラ」(以下、C.C.C.)から、最高評価の5タブレット(ミシュランでいえば、3ツ星に相当)を獲得した「アンリ・ルルー」。その受賞ショコラを味わうスペシャルな賞味会が、バレンタイン一色の「アンリ・ルルー 東京ミッドウン店」で開催されました。

 

素敵な笑顔で迎えてくださったのは、フランス代表取締役の石井真己登さん(左)と、シェフ ショコラティエのジュリアン・グジアンさん(右)。

“フランスショコラ界の父”とも言われる創始者、アンリ・ルルー氏のエスプリを受け継ぎ、新たなクリエーションでメゾンを牽引する、輝きあふれるおふたりです。
 
「おいしいショコラは太らないので、たくさん食べても大丈夫」という石井さんの魔法の言葉に導かれ、さっそく試食開始~。

左から、「ヴェンヌ・ドゥ・ヴェニュス」(アプリコットのパート・ド・フリュイ×ヴェルヴェーヌ風味のガナッシュ)、「ゴマ」(サクサクした白ゴマ入りのヘーゼルナッツ&アーモンドのプラリネ)、「テュラン・レ」(栗を練り込んだマジパン×ラム酒風味の栗のガナッシュ)、「サラジンヌ」(蕎麦の実風味のビターなガナッシュ)、「タタン」(キャラメリゼしたリンゴのパート・ド・フリュイ×リンゴのお酒“ポモー”を加えたガナッシュ)。
 
前3つがC.C.C.受賞作、後の2つは同店のあるブルターニュの香りを閉じ込めたショコラです。

2~3層のショコラも多いので、「まずは半分に切り、断面を目で楽しんでから味わうのがおすすめ」と、石井さん。
 
薄いコーティングといい、寸分たりとも乱れのない層といい、なんて繊細で美しい! 口に入れると、なめらかなガナッシュがすっと溶けてハーブやお酒の香りが豊かに広がり、凝縮感のあるパート・ド・フリュイやマジパンの風味が後を追いかけます。やがてすべてが調和し、後に残るのはやさしく体を包むふくよかな余韻……。一粒一粒異なる個性豊かな味わいと食感に、心まで溶けてしまいそう……。

実はジュリアンさん、同店で働きたいと応募した時はまだ、そのショコラを食べたことがなかったとか。初めてアンリさんを訪ねた際に一箱持ち帰ったところ、「一粒食べるたびに自分の中で何かが爆発するような気がしました。そして、すべて食べ終わる頃には、『有名店だから』という動機は消え失せ、『この味を作る人の店で働きたい』という思いに代わっていたのです」。その衝撃がジュリアンさんを突き動かし、後継者となった今、私達に同じ感動と喜びを与えてくれているのですね。
 
壁に掲げられた写真の中のアンリさんも、ジュリアンさんの言葉を聞いて優しく微笑んでいるようです。

おいしいショコラと素敵なお話に満ちた幸せなひとときはあっという間に過ぎ、別れ際、お土産として手渡されたのはブルターニュの伝統菓子、「クイニーアマン」! 自宅で温めて味わってみると、バターたっぷりのザクザクした生地の中から「アンリ・ルルー」のスペシャリテ、C.B.S.(塩バターキャラメル)がとろけ出し、それはそれはスペシャルなおいしさ。
 
石井さん、ジュリアンさん、「アンリ・ルルー」の皆さん、ありがとうございます! 近日中にブティックで発売されるかも、とのことなので、こちらもどうぞお楽しみに。

photo & text : Rieko Seto

  • 瀬戸理恵子(せとりえこ)●フード・エディター。大学卒業後、OL生活を経て、パリの「エコール・リッツ・エスコフィエ」、「ル・コルドン・ブルー」で製菓を学ぶ。帰国後、月刊誌『料理王国』、同『料理通信』の編集に携わり、現在はフリーのフードライターとして活動中。

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