大人気の若手俳優! 村上虹郎、20歳の告白
これまで見てきた映画は約2万本! 『ZIP!』などで活躍中の映画評論家・松崎健夫さんが独自の視点で解説する「映画ゼミ」連載企画第6弾。今回は役者として急成長中の村上虹郎に注目!
河瀨直美監督の『2つ目の窓』(2014年)で主演デビューを果たしたのが17歳のとき。以来、村上虹郎は、“いま、起用したい若手俳優”のひとりとして、着実にフィルモグラフィを積み重ねて来た。その彼が10代最後の年に撮影したのが、新作『武曲 MUKOKU』(2017年)。剣の道に目覚め、激しく衝突することでしかお互いを認めることが出来ない少年を演じて新境地を切り開いている。
今回の「映画ゼミ」では、映画『武曲 MUKOKU』に出演している村上虹郎にインタビューを敢行。この春20歳を迎え、役者としてこれから映画とどう向き合ってゆくのかを訊ねてみた。
Text: Takeo Matsuzaki Photo: Masahiro Yamamoto(Portrait)
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『武曲 MUKOKU』
鎌倉で幼い頃から剣道の達人だった父(小林薫)に鍛えられてきた矢田部研吾(綾野剛)。彼は父にまつわるある事件をきかっけに生きる気力を失い、どん底の生活を送っていた。そんなある日、研吾のもう一人の師匠(柄本明)が彼を立ち直らせるため、剣の道に魅せられた少年・羽田融(村上虹郎)を送り込むのだが…。藤沢周の同名小説を原作に、『夏の終り』(13)に続いて綾野剛と熊切和嘉監督が組んだ作品。本作で村上虹郎は、やがて綾野剛と剣を交え、決闘することとなるラップのリリック作りに夢中な少年を演じている。
2017年6月3日(土)より全国公開
http://mukoku.com -
松崎健夫(まつざき・たけお)
映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。