エル・オンライン20歳(はたち)の歩み【青春期編】スペシャル座談会
2016/04/11(月)
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左が2005年の日刊パリスナップで、毎日1スナップ公開される仕組みだった。右は2008年に制作されたコレクションバナー。

キラキラした情報が詰まっていて、親近感あるサイトが目標!

Kiriko(以下K):2001年に川上さんが編集部に入られてからエル・オンラインは大きく変わりましたが、当時の編集方針はどんなものだったのでしょうか?
 
川上雅乃(以下M):とにかく読んで楽しいものにしようと思いました。当時は雑誌『エル・ジャポン』のコンテンツをそのまま使うという発想はなく、雑誌ではできない表現、読者がエルに期待するものを分かりやすくコンパクトに届けることで、毎日見に来てもらえるサイトを目指していました。
 
K:私は川上さんの「“伊勢丹”みたいなサイトにしたい!」という言葉が印象的だったのですが、その意図は?
 
M:伊勢丹って、みんなが知りたいものや欲しいものがキラキラした感じで詰め込まれていて、しかも排他的じゃなく親近感がある。そんな感じが理想でした。
 
Shigetaka(以下S):読者アンケートで「エル・オンラインは“ドン・キホーテ”みたいで楽しい!」という声もありましたよね。どこに何があるかひと目では分からないけれど、どこに行ってもいろんなものがあって楽しいといういい意味でのドン・キホーテ(笑)。
 
M:伊勢丹を目指していたのに、ドン・キホーテになっちゃったのね……(苦笑)

コレクション画像にもエルの視点を加えて価値をプラス

K:2002年に転職という形でエル・オンラインにジョインしたデザイナーのToshikoさんにとってエル・オンラインはどんな存在だった?
 
Toshiko(以下T): いちばんおしゃれなサイトでしたね。転職前もエル・オンラインが大好きで毎日見ていたんです。ほかのサイトの記憶はまったくないのが自分でも不思議で。
 
K: 実はあの時代は、女性向けサイトが乱立していたんですよ。「カフェグローブ」や「eSampo」、「e-woman」「woman.excite 」などベンチャーからポータル系まで、女性向けサイトが次々に立ち上がりました。

S:2000年頃には既に女性サイトが盛り上がっていましたね。ベンチャーキャピタルもどんどん投資をしたインターネットバブル期でしたし。

T:それなのにほかのサイトを全然覚えていないなんて私、よほどエル・オンラインマニアだったのかも(笑)
 
K:読者として見ていたときに印象的だった記事は?
 
T:コレクション速報は必ずチェックしていました。日刊パリスナップも好きだったな。毎日更新であれだけの情報量をアップしていたサイトはほかになかった。
 
K:エル・オンライン誕生のきっかけはパリコレ速報をインターネットで配信するためでしたし、コレクション速報は20年を通じて重要なコンテンツですね。
 
S:そうそう、コレクション速報の時期にはPV(ページビュー)も伸びていましたよ。2008年2月のコレクション速報で、過去最高のPVを記録したのを覚えています。
 
M:コレクション速報は、業界の方の利用も結構多かった気が。私たちは当時すべてのコレクション画像にキャプションを付けていたのよね。単に画像を速報で見せるだけでなく、エル・オンラインとしての視点を提示しなければと思っていた。なるべく速くアップするのももちろん大切だったけれど、意地で全ルックにキャプションを書いていたっけ。

text : Kiriko Kageyama

  • 川上雅乃/編集者
    雑誌『mcシスター』、エル・オンラインを経て、現在は主婦向け月刊誌『サンキュ!』で広告と編集を担当。今年2016年は『mcシスター』が創刊から50年、エル・オンラインと『サンキュ!』は20周年、自分の編集歴も25年と周年イヤー。趣味はランニングで、好きな食べものは白米と「カール」のチーズ味。

    影山桐子/フリーエディター、一般社団法人ランガール理事
    エル・オンラインで10年間編集を担当したのち、独立。エル・オンライン在籍中にハマったランニング好きが高じて女性のためのランニング大会「ランガール★ナイト」を立ち上げ、現在もランガールとフリーエディターの二足のわらじで活動中。

    Toshiko/ハースト婦人画報社ブライダルコンテンツ部チーフ・プロデューサー
    2000年当時はwebデザイナ-、アートディレクター、webディレクターとして、エル・オンラインのデザインまわりをすべて担当。生真面目で人見知りなメガネ女子。趣味は映画観賞。

    Shigetaka/ハースト婦人画報社ジェネラルマネージャー
    現在はフリーウェブ媒体開発・分析の責任者。1999年に友人と起業、2000年から外注の制作会社としてエル・オンラインに携わる。当時の担当はプログラムと賑やかし(?)。オンライン激動の時代を体験しつつも、その面白さに魅了され、2006年に正式入社。

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