エディターズPICK
2016/02/26(金)

あなたも意識すべき"agender(エイジェンダー)" が世界を動かす

ランウェイに登場した刈上げヘアのモデルが話題をさらった2016SSシーズン。彼女たちが象徴するのは、"agender(エイジェンダー)"という男女の性差にとらわれず「個」を尊重する新しい価値観だ。ファッション界にも波及するその潮流を、「ユナイテッドアローズ」上級顧問の栗野宏文さん、「NARS」インターナショナル リード メーキャップスタイリストの伊藤貞文さんとともに紐解く。

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マットな仕上がりではなく、素肌っぽく自然なツヤのある均一肌に。NARS ベルベットマットスキンティント SPF30/PA+++ 全9色 50ml ¥5,400(2016年3月4日発売) コクのある発色がスタイリッシュ。アクセサリー感覚で取り入れたい鮮やかなレッドをチョイス! ベルベットマットリップペンシル 2457N ¥3,000/共にNARS JAPAN 0120-365-686 photo : NARS cosmetics,Imaxtree 

ジェンダーレスなムードを取り入れるメイク術

極端なヘアスタイルを真似るのは勇気がいるけれど、"個"のチャームポイントを引き出すモデルたちのように、ジェンダーレスな雰囲気をまといたい! そんな人におすすめのメイク術を、NARSの伊藤さんが教えてくれた。「第1に、肌づくりをナチュラルにすることが絶対。ツヤやマットなどの技巧的な肌感ではなく、自然な潤いをもつヘルシーでクリアな素肌感が必須です」。ファンデーションをこってり厚塗りなんてもってのほか、一気に時代錯誤な顔になるので要注意だそう。「第2に、メイクのポイントを1カ所に絞ること。アイラインを引いたらアイシャドウを塗らない。口紅をつけたらアイメイクは思い切ってしない。ビビッドカラーを選べば、潔くてよりスタイリッシュな雰囲気になります」(伊藤さん)。メイクはあくまでもミニマム&ナチュラルに仕上げること。
 
作り込まず、エフォートレスにメイクを楽しむ姿勢は、"エイジェンダー"の感性に通ずる自然体な魅力を生み出すはず。メイクやファッションに少しだけジェンダーレスなムードを取り入れてみる。そんなちょっとした行動が、既存の"美しさ"を打破し、本当の自分らしさを見つける第一歩になるかもしれない。

  • 栗野宏文さん

    Hirofumi Kurino/「ユナイテッドアローズ」 上級顧問
    「ユナイテッドアローズ」にてバイイングやブランドディレクションに携わり研鑚を積み、現在は上級顧問・クリエイティブディレクションを担当。ファッションや文化を読み解くジャーナリストとしての一面もあり数々の媒体で取材・寄稿も行う。日本のファッションカルチャーを担うひとりである。
    http://www.united-arrows.co.jp

  • 伊藤 貞文さん

    Sada Ito/NARS インターナショナル リード メーキャップスタイリスト
    2001年ニューヨークから帰国後、NARS日本1号店のカウンターでメーキャップスタイリストのキャリアをスタートさせ、10年NARS インターナショナル リード メーキャップスタイリストに就任。各国のファッションウィークや、「エル」を始めとするモード誌、セレブリティのメイクアップ、広告、TV、MVなどで多方面で活躍。第一線の現場で培ったセンスを生かし、繊細なテクニックと感性で独自の世界観を創り出し続けている。
    http://www.narsjapan.com/

text : Naho Sasaki

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