エル・エディターのOKINI
2016/06/10(金)
エディターのOKINI by KEIICHI

ゲスが極まるフランス名作不倫小説オリンピック

エディターが私的に夢中になっているものなどをリアルな目線でお伝えする、デイリー連載のOKINI! 今回は、ファッションフィーチャーエディターKEIICHIがゲス不倫キャラクターをご紹介。不倫小説の玉手箱、仏文学のゲス男キャラベスト3とは?

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持っていた私物のペーパーバックを失くしてしまい、初版本の写真で代替させていただきます。

Photo : Getty Images

【銅メダリスト】ジュリアン・ド・ラマール @ギー・ド・モーパッサン作『女の一生』

最近、ゲス不倫男のせいで芸能人だというだけでやたらと女子がいじめられているのを目撃していた最中、自分の周りの決して友達にはなれないタイプの既婚男性が立て続けに、酔いに任せて不倫経験をぶっちゃけてきたので、心の中で「●ねばいいのに」とつぶやく日々が続きました。なによりも彼らの罪悪感のなさにびっくり。男って本当にゲスなんですね。さよなら・さよなら・さよなら。淀川さんも天国で憂えていることでしょう。
 
でも、“恋愛を発明した国”おフランスのお小説では、恋愛は“婚外”が基本。そんなわけで、「まるで不倫の玉手箱や~」な仏文学のなかから私的ゲス不倫男Best3(Worst3?)を選出。リオ五輪にあやかり、金・銀・銅メダルを授けたいと思います。まず銅メダリストはジュリアン・ド・ラマール@ギー・ド・モーパッサン作『女の一生』。
 
いいとこのお嬢さんのための白熱スパルタ教室! が開催されている修道院から無事解放されたうら若きジャンヌ嬢が主人公。80年代アイドル風にキャッチを付るなら「夢いっぱい希望いっぱい、ジャンヌ17歳。まだ誰のものでもありません」といったところ。その結婚相手が世紀のゲス不倫野郎、ジュリアン子爵です。あらすじはこちら。

 
★10秒でわかるあらすじ
結婚に向けてがんばるジャンヌ → 美青年ジュリアンにひとめぼれ → なんとその恋、すんなり成就! → 待っているのはなんて素敵な専業主婦生活! → のはずが、結婚直後、ジュリアン川谷ゲスポテンシャル全開 → 彼女の義姉妹誘惑&伯爵夫人とW不倫 → 最終的に不倫相手の人妻もろともミゼラーブルな方法で死亡
 
妻の身内に手を出し、既婚女性とも恋愛してしまうゲス、というかカス男ジュリアンの言動はエゴイスティックで、出てくるたびにイライラ。お亡くなりシーンではカタルシスが解放されること間違いなしです。週末に読むとすっきりするかもしれませんし、しないかもしれません。でも、これはまだ単純なほう。次は銀メダリストの発表です。

Photo : Getty Images

ちなみに映画化された際にはアレクサンドル・アストリュック(左・『感情教育』『サルトル自身を語る』)が監督。プレミアではフランソワーズ・サガン(中央)の姿も。なんだか贅沢。

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  • Illustration : DAICHI MIURA

    エディターKEIICHI : ファッションフィーチャー担当。不倫ドラマ『アフェア 情事の行方』を一通りチェック。結局、不倫はモラルの問題なんかではなく、法律の悪用だから非難されるのねと教えてくれるこの作品では、今流行りの“W不倫”がドロッドロに描かれていてむしろ爽快。登場人物たち全員の面倒臭さを楽しむドラマです!

    『アフェア 情事の行方』公式サイト/http://affair.jp/

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