ナタリー・ポートマンが嫉妬したリリー=ローズという天才
2017/09/15(金)
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『プラネタリウム』のジャパン・プレミアで来日

男女格差にはクレームすべき

―――今回は1930年代、女性が力をもっていた華やかな時代を描いています。そしてそれが戦争に向かう社会によって壊されてしまう直前の時代です。女性の文化や権利が、暗い時代によって破壊されないためには、それぞれがどういう姿勢やモチベーションをもっているべきでしょうか?
 
クレームすることね。権利は権利なのだと主張すること。そのために立ち上がらなければ。権利というものはそもそも「もらえて当然」なのだけれど、残念ながら今の社会はそれほど成熟していない。だから訴えなければいけないわ。
 
 
―――ハリウッドでは女性と男性の賃金格差が問題になっていますね?
 
女性の方が男性よりも少ないのは確か。同一労働同一賃金は守られなければいけない。でもハリウッドがこれに関して難しいのは、どの役とどの役が同じ金銭価値をもっているのかを規定しづらいという状況。結局、労働価値が主観的になってしまうの。とはいえ、大きな問題であることは確か。議論がされているということが素晴らしいことだと思うわ。
 
 
―――今日はありがとうございました。
 
 
やった! 終わった! 今日、これで仕事は終わりなの。さて、遊びにいくわよ!
 
 
 
 
【インタビュー後記】
 
とっても真面目なナタリー・ポートマン。1に真面目、2に真面目、3、4がなくて、5が真面目といった印象の彼女の話し方は、まさにハーバードの優秀生然としていて、オスカーを獲得した『ブラック・スワン』の役そのもの? 冗談でも言っていなせば楽にこなせる質問もきちんと答える姿に、なんだか女優というより職人か研究者と話している気分に。その分、取材を終えた途端「終わった!」と顔をほころばせた彼女にちょっと安心。ヘブライ語を学んだことは誇りに思っているらしく、いちばん顔を輝かせたのは言語について話しているとき。この辺も学者っぽさを感じさせたところ。IQがとっても高いと言われている彼女が、天才ダンサーのバンジャマン・ミルピエと育てる子供をどんなふうに育てあげるのか今から楽しみ。

Photo: Getty Images、© Les Films Velvet - Les Films du Fleuve - France 3 Cinema - Kinology - Proximus – RTBF

  • 『プラネタリウム』
    降霊術を生業とするふたり姉妹。活動の場をアメリカからパリへ移したところ、行き詰まっていた映画プロデューサーから、心霊を映像化しないかともちかけられたことで、姉妹の関係が少しずつ変化していく……。第二次大戦直前の時代に実際話題となったスピリチュアル系の職業に携わった人たちにインスピレーションを受けた心理劇
     
    9月23日(土)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国公開
    http://planetarium-movie.com/

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