デザインや建築の分野で数々の功績を残している
MITメディアラボのウェブサイトによると、ネリはメディアアート・サイエンス学部の教授で、研究グループ「メディエイテッド・マター・グループ(Mediated Matter Group)」の設立者兼ディレクター。自然界にある要素を、建築やプロダクト、ファッションなどのデザインに取り入れることを意味する“マテリアル・エコロジー”という造語の生みの親でもあるそう。2015年にはTEDカンファレンスに登場し、「テクノロジーとバイオロジー(生物学)を融合したデザイン」というテーマで、バイオロジーによって創出される新たなテクノロジーの可能性についてレクチャーした。
さまざまな革新的な作品を世に送り出しており、例えば2013年には、6500匹の蚕が吐き出す絹糸とロボットアームによって作られる「The Silk Pavilion」を発表。また3Dプリンティングでもよく知られ、ビョークとの共同制作では、エビなど甲殻類の殻から抽出されるキトサンを用いた天然のプラスティック素材で、エイリアンのようなマスクも作った。彼女の作品は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、スミソニアン博物館、サンフランシスコ近代美術館で常設展示されている。
Courtesy of TED Photos: Getty Images Translation: Reiko Kuwabara From Harper’s BAZAAR