珠玉の名作たちがリバイバル!妻が語るジャック・ドゥミの素顔
2017/07/12(水)
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カメラマンとして活動を始めたヴァルダは、'62年、前衛的なスタイルで撮った2作目『5時から7時までのクレオ』で脚光を浴びる。同年、映画監督のジャック•ドゥミと結婚。アラン・レネ、ジャック・ドゥミとともにヌーヴェルヴァーグ左岸派と呼ばれるように。以後、'90年にドゥミが亡くなるまで公私におけるパートナーだった。上の写真は、若き日のヴァルダとドゥミ。映画を通して互いを支え合い、高め合った伝説のクリエイター・カップルだった。

ドゥミとヴェルダの名作が日本でリバイバル上映

ダゲレオタイプという写真術を発明した写真家、ダゲールの名前を冠した通りが、パリの14区にある。その庶民的な通りの一角に、映画監督で写真家、アニエス・ヴァルダのオフィスがある。ここに居を構えたのは偶然らしいが、総菜屋やブーランジュリーなどが連なるこの通りをヴァルダはよほど気に入ったようで、 『ダゲール街の人々』というドキュメンタリーまで作っている。ここが、やはり映画監督であった夫のジャック・ドゥミとの愛の巣でもあった。
 
ふたりは'62年に結婚し、ドゥミは『ローラ』をきっかけに、『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』等独創的なミュージカを撮り続け、フランスのミュージカルを代表する存在に。ヴァルダはドゥミの現場で写真を撮る傍ら、『幸福』 、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた『冬の旅』 、ジェーン・バーキンが出演した『アニエスv. によるジェーンb.』など、自身も映画を制作する。'91年にドゥミが亡くなるまで、ほぼ30年間にわたってフランス映画史に大きな軌跡を刻んだ、他に類を見ないカップルだ。そんな彼らの夫婦の軌跡とも言える作品群が、日本でリバイバル上映される。

Photo: TAKESHI MIYAMOTO(Agnès Varda), Aflo  Text: Kuriko Sato 

  • 【NEWS】 ドゥミとヴァルダの名作が映画館で上映!
    特集上映『ドゥミとヴァルダ、幸福についての5つの物語』が、7月22日よりシアター・イメージフォーラムほかで公開。上映作は『天使の入江』『ローラ』『5時から7時までのクレオ』『幸福(しあわせ)』『ジャック・ドゥミの少年期』。秋には『ロシュフォールの恋人たち』も公開予定。http://www.zaziefilms.com/demy-varda/

  • アニエス・ヴァルダ
    1928年、ベルギー生 まれ。1954年、初長編をアラン•レネ編集で監督。『5時から9時までのクレオ』で注目を集める。夫のジャック・ドゥミとともにヌーヴェルヴァーグを牽引。代表作に『幸福』『冬の旅』『落葉拾い』『アニエスの浜辺』等。今年のカンヌ映画祭ではJRとコラボしたドキュメンタリーを発表している。

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