メリル・ストリープ、怒りのスピーチ全文公開。ゴールデングローブ会場が総立ち
第74回ゴールデングローブ賞。功労賞に当たるセシル・B・デミル賞を受賞した、大女優メリル・ストリープのスピーチに会場感涙。「溜りにたまった言いたいこと全部入れました」的な、今後のアメリカへの静かな怒りに満ちたメッセージの全文を公開。
(全員総立ちで壇上に上がるメリル・ストリープに拍手)
本当にありがとうございます、本当に、ありがとう。皆さま、どうぞおかけください。ありがとう。皆さんを愛しています。今、週末の悲嘆のせいで声が出ないでいます。ごめんなさい。それに今年の初めに、私は茫然自失状態になってしまったので、これからスピーチは原稿を読ませていただくことにしますね。
ハリウッド外国人報道記者協会の方々に感謝申し上げます。ヒュー・ローリーの言葉を借りれば、会場にいる私たちは今もっとも中傷されている種類の人間です。考えてみてください。ハリウッドで、外国人で、報道ですよ? 私はニュージャージー州に生まれ育ち、公立学校に通っていました。ヴィオラ・デイヴィスはサウスカロライナ州のシェアクロッパー(公益分作人、黒人奴隷形態の一種)の小屋で生まれ、ロングアイランド州のセントラルフォールズで育ちました。サラ・ポールソンはブルックリンでシングルマザーの手によって育てられました。サラ・ジェシカ・パーカーはオハイオ州出身で、7人か8人きょうだいのうちのひとりです。エイミー・アダムスはイタリアで生まれました。ナタリー・ポートマンが生まれたのはエルサレムです。彼らの出生証明書はどこにあるのでしょう?
そして美しいルース・ネッガはエチオピアで生まれ育ち-いえ、アイルランドで育ちました。私はそうだと信じているのですが。そして今日ここに、彼女はヴァージニア州の小さな町の女性を演じてノミネートされ、この場にいます。ライアン・ゴズリングは、他のすべて一番心優しきひとたち同様、カナダ人です。そしてデヴ・パテルはケニヤで生まれ、ロンドンで育ち、タスマニアで育ったインド人を演じたことで今日この場にいます。
Text : Ryoko Tsukada
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※翻訳の一部を訂正し、動画を差し替えました(2017年1月10日、12日)