特集
2017/01/09(月)

第74回ゴールデン・グローブ賞事件簿 笑いと感動の7シーンを大公開!

現地時間1月8日(日)に開催されたゴールデン・グローブ賞。感動の名場面からハプニングまで見逃せないシーンを一挙にレポート! 

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メリル・ストリープ(Meryl Streep) photo : Getty Images

メリル・ストリープのスピーチに俳優たちが拍手喝采!

映画界での長年の貢献が認められ「セシル・B・デミル賞」を受賞したメリル・ストリープ。スピーチでは映画界の多様性、そしてその大切さについて語った。

「ハリウッドとは何なのでしょう? 他の場所から来た人たちの集まりなのです」と会場に語りかけるメリル。「私はニュージャージーの公立学校で教育を受けました。ヴィオラ・デイヴィスはサウスカロライナの小作人の小屋で生まれ、ロードアイランドのセントラルフォールで育ちました。サラ・ポールソンはブルックリンのシングルマザーに育てられ、サラ・ジェシカ・パーカーは7、8人の兄弟たちとともにオハイオで育ちました。エイミー・アダムスはイタリアで、ナタリー・ポートマンはエルサレムで生まれました。彼女たちの出生証明書はどこのものなのでしょう? ルース・ネッガはエチオピアのアディスアベバで生まれ、アイルランドで育ちました。そしてヴァージニアの小さな町で育った女の子を演じてノミネートされました。ライアン・ゴズリングは素敵な人がみんなそうであるようにカナダ人です。デヴ・パテルはケニアで生まれロンドンで育ち、タスマニアで育ったインド人を演じています」。

「ハリウッドは外国人やアウトサイダーがたくさんいる場所なのです。もしそういう人を排除してしまったらフットボールとごちゃ混ぜのマーシャルアーツしか見るものがありません。そしてそれはアートではありません」「俳優の仕事は私たちとは違う人の人生に入り込み、その人たちの感情をあなたに感じてもらうことです。そして今年も息を飲むような情熱的な、力強い演技がたくさんありました」というメリル。

そしてこう続けたそう。「今年、私を驚かせた演技がありました。それは私の心に鈎を打ち込みました。素晴らしかったからではありません。素晴らしい部分などまったくありませんでした。でもその演技は効果的で、役目は果たしました。観客を笑わせようとしたのです。それは私たちの国の最も尊敬される地位につくことを求められた人が体に障害のある記者を真似した瞬間でした。これを見て私の心は傷つきました。今でも私の頭からこのシーンは消えません。なぜならこれが映画ではなく、現実だからです」。

これはドナルド・トランプ次期大統領に対する批判。彼が支援者の集会で、腕に障害のある記者の動きを真似してからかったことを取り上げている。移民や難民の排斥を主張するトランプ次期大統領に、今回の賞の候補になった俳優たちの多様性を例に真っ向から立ち向かったメリル。会場に集まった俳優たちからは、彼女に対する賞賛の声や拍手が盛大に巻き起こった。1月20日(金)には新大統領が誕生するけれど、ハリウッドの反発はまだまだ続きそう。

text : Yoko Nagasaka

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