2013年のMYベストミュージック【多屋澄礼さん編】
今年1年間のカルチャーを総括するため、各分野のプロフェッショナルが2013年にヘビロテした私的ベストを発表。今回は、DJ&京都のセレクトショップ「ViOLET AND CLAiRE」のオーナー、多屋澄礼さんが「知る人ぞ知るインディーロックの名盤」をセレクト!
ジャズやソウルを取り入れたヒップな音楽
Jim Ruiz Set 『Mount Curve Avenue』
針を落とせば一瞬にしてそこがマンハッタンの粋なバーに変わってしまいそうなヒップな感覚。クラシックなマルガリータを片手にJim Ruiz Setをバックグラウンドミュージックにウィットに富んだ会話を交わして…そんな妄想が止まらなくなるのは10年のブランクを全く感じさせないぶれないセンスのおかげかも。アメリカ、ミネアポリスの街で再び集い、ジャズやオールドタイムなポップスを下敷きにトランペットやピアノ、ストリングスなど様々な楽器を取り入れて作り上げられた洗練されたサウンドは都会の喧噪にぴったりとはまる。この作品を聴くと連想せずにはいられないEverything But The Girl、Dislocation Danceなど80年代を象徴する"似非ジャズ"なバンドの様に、ジャズやソウルを取り入れ、ジャンルや年代を自由に縦横無尽に行き来するそのスタイルは文句無しにカッコいい。男の子がさらりとこれをかけたら、99%の女子はイチコロ…かも!
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多屋澄礼/DJ、フリーライター、ショップオーナー。インディ・ミュージック好きな全ての女の子の気持ちを代弁する、ガールズグループ「Twee Grrrls Club」のリーダー。 レーベル&ショップ、Violet And Claireのオーナーとして、女性作家のセレクトや海外の雑貨などの輸入も手がけるかたわら、フリーのライターとして雑誌や本などで執筆、イラストも手がけている。現在、WOWOW「金曜カーソル」に準レギュラーとして出演、WEBマガジンneolに漫画を執筆中。http://www.violetandclaire.com
Text: Sumire Taya