海外セレブゴシップ 2012/12/25(火)
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ゴールデングローブ賞候補作品、映画『ゼロ・ダーク・サーティー』を巡って政治的論争が紛糾中

映画『ハート・ロッカー』で女性として史上初のアカデミー監督賞を受賞したキャスリン・ビグローがメガホンを取った、軍事アクション映画『ゼロ・ダーク・サーティー』。その映画の内容が米国で政治的問題にまで発展している。

(C) Columbia Pictures/courtesy Everett Collection ジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain) photo : Everett Collection/AFLO

軍事用語で午前0時からの30分間を指すタイトルのこの映画、内容は米国政府による、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビン=ラディン捕縛・殺害ミッションの裏側を、ジェシカ・チャステインが演じるテロリストの追跡を専門とするCIAの女性分析官マヤを中心に描いた硬派な一作。
 
かなりセンシティブな内容なだけに、撮影中からすでにロケ地インドを実際に作戦が行われたパキスタンとして描いたとして一部民族団体から抗議を受けている。しかも、制作中に作戦に関する国家機密情報へのアクセス権をビグロー監督がオバマ大統領から受けたとか受けなかったとか……。
 
そしてついに、現地時間12月19日、ウサマ・ビン=ラディンの潜伏先を聞き出すために描かれたシーンが、CIAが拷問(国際法では違法)によってウサマ・ビン=ラディンの所在地を割り出したかのような印象を与え、「極めて不正確で誤解を招く」とし、過去の米国大統領選候補者であるジョン・マケインを含む米上院情報特別委員会の有力上院議員3名が、制作元のソニー・ピクチャーズエンタテインメントを非難する声明を出す事態にまで発展してしまった。
 
すでにオバマ大統領の再選のために作られたプロパガンダ・ムービーなのではないかと非難されており、そのため実際、米国での公開は大統領選終了後に延期となったといういわくつき。内容だけでなく、それをとりまく現実がすでにもう陰謀論的状況となっている。
 
信じるか信じないかは、あなた次第……。

text : Ryoko Tsukada

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