発表直前! 2016年アカデミー賞の注目作をご紹介
いよいよ日本時間2月29日(月)に授賞式が迫った第88回アカデミー賞。3月~4月にかけて日本公開されるアカデミー賞関連作のなかから、おすすめの3本をピックアップ。見どころをチェックして授賞式本番に備えて!
小品ながら最も胸をつく珠玉の感動作
ノミネートされたすべての作品のなかでも、小さい作品ながら、最も胸をつく珠玉の作品が、アイルランド出身のレニー・アブラハムソン監督の『ルーム』だ。
天窓しかない小さな部屋に監禁された若い娘とそこで生まれた5歳の息子が、部屋を脱出し、現実の世界と向き合う……というストーリー。映画は“事件”ではなく、7年ぶりに人生を取り戻したヒロインの葛藤と苦悩、5歳にして生まれて初めて靴をはき、ママ以外の人とふれあった息子の心の旅を見事に描き上げる。
胸をつく感動的な演技で、一躍時の人となった26歳のブリー・ラーソンは、ケイト・ブランシェットやジェニファー・ローレンスなどアカデミー賞の常連に混じって主演女優賞部門に初ノミネート。ゴールデングローブ賞など前哨戦でも強豪を抑えて受賞しているところから、オスカー獲得もほぼ間違いないはず。
主演女優賞のほか、作品賞、監督賞、脚色賞の4部門でノミネートされた本作。ノミネートには至らなかったものの、息子ジャックを演じたジェイコブ・トレンブレイの存在感と演技力も尋常じゃない。今やハリウッドでも大人気で、彼のインスタグラムはレディー・ガガやレオナルド・ディカプリオらと撮ったツーショット写真で溢れていて、それもまた話題に! カナダ生まれの9歳の天才子役の今後にも注目したい。
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『ルーム』
監督/レニー・アブラハムソン
出演/ブリー・ラーソン、ジェイコブ・トレンブレイ
配給/ギャガ
公式サイト/http://gaga.ne.jp/room/
2016年4月8日(金)~、TOHOシネマズ 新宿ほか全国順次公開
text : Atsuko Tatsuta