シャンパン+生牡蠣は永遠のベストコンビだよね?
世界中にこの組み合わせを熱烈に愛してやまないグルマンがいるんだから「この組み合わせに間違いはない!」って本当?
ご愁傷様です、答えはNOなのです。泡好き、オイスター好きには悲しい話だが、アルコールを摂取する際、体内ではビタミンB1がアルコール分代謝のためにせっせと使われている。よって、飲酒時には当然、ビタミンB1が不足がちに。そして、生牡蠣に限らず生の貝にはビタミンB1を分解する酵素「チアミナーゼ」というものが含まれていて、ただでさえ体内ではビタミンB1不足が進んでいるというのにさらに追い打ちをかける惨劇状態! さらに「日本酒+貝のお寿司」ともなると、米の代謝にさらにビタミンB1が使われるので、口福にもだえるあなたの体内では、すさまじい状態が進行するという残念な結果に。
お助けTIPS!
生の貝類に含まれている酵素「チアミナーゼ」は加熱すれば効力が失われるので、火を通せばOK。また、にんにくやニラと豚肉を合わせた料理はビタミンB1を補うので、シャンパンと生牡蠣、日本酒とお寿司、という食事の前に食べれば大丈夫。が、いずれも、本来の「アルコール+生の貝」のおいしさは損なってしまう……。お酒を飲むときは生の貝は控える。これがやはり正解のよう。
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教えてくれた人~大島菊枝さん/Kikue Oshima
フードコーディネイター、管理栄養士。東京農業大学卒業。研究所での疫学研究を経て料理の道に進む。店舗コーディネートや雑誌のレシピ提案、セミナーなど幅広く活躍中。
cooperation : Kikue Oshima