特集 2016/1/4(月)
トレンドインサイト 6

食の理想をクールに伝える 「スイートグリーン」の躍進

20代の若者が立ち上げ、7年間で29店舗にまで急成長したサラダ店がある。サラダを通じて、新しいライフスタイルを提案する「スイートグリーン」の魅力とは?

人気のメニュー、ケール・シーザー$8.85。カスタマイズできるから、サラダも各自で千差万別。

おいしいサラダを通して
ライフスタイルを変える
 
「スイートグリーン」のもうひとつの大きな柱が、コミュニティとの関わりだ。公立校に食育に出向き、すでに2万人以上の子供たちに野菜を食べることの大切さや、サステイナブルな食とは何か、といった健康的な食について教えている。さらに「スイートライフ・フェスティバル」という、音楽野外フェスとヨガなどの健康的なアクティビティ、フードトラックが提供するヘルシーな食が一体となったイベントを毎年開催している。2014年にはフォスター・ザ・ピープルやラナ・デル・レイといった人気ミュージシャンが出演し、2万人以上が参加した。
 
将来性も上々だ。「スイートグリーン」は今、あらゆる投資家から注目を浴びる存在となっている。例えば、N.Y.を代表する著名シェフのダニー・メイヤーとダニエル・ブールーからは個人的な投資を受けており、また2014年末には、元AOLのCEOであるスティーブ・ケースが立ち上げたレボレーショナル・グロウス財団から22億円の投資を受けたことも話題となった。この財団は社会を変える新進企業を対象に投資する団体で、「スイートグリーン」を意義と目的を持つライフスタイルブランドと評価し、投資を決定した。
 
「僕らの価値観と、財団の価値観は近いと思います」と語るナタニエル。「僕らの哲学は社会に意義のある影響を与えるということですから」。彼らが提供するのはサラダだけに留まらず、食の信頼性、地産地消、エコとサステイナブルといった価値観、それを教育や音楽フェスといった活動をとおしてコミュニティに広げ、シェアする試みだ。彼らが好ましいと感じるその価値観が、クールな形で反映された暮らしを“スイートライフ”と名づけ、スイートライフを生きようというマニフェストが掲げられている。目指しているのは食だけでなく、情熱と目的を伴ったスイートライフを創りあげていくこと、すなわち、暮らしの変革なのだ。

3 / 3
1 2 3

photo:Michika Mochizuki text:Eri Kurobe

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

ELLE PR STORIES

注目ブランドをもっと見る

CONNECT WITH ELLE

グルメ・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト