特集 2016/11/7(月)
世界のおやつ from Bologna / Mari

イタリアの秋を満喫! トリュフ祭りと揚げパン「クレシェンティーネ」

木々の葉が色づき始める10月、ボローニャ近郊にあるアペニン山脈のふもとの町々では「Tartufo(タルトゥーフォ:トリュフ)」と「Festa(フェスタ:祭り)」からネーミングされた「Tartufesta(タルトゥーフェスタ)」というトリュフ祭りが開催されます。今回はボローニャから車で約30分のSasso Marconi(サッソ・マルコーニ)という町で開催されたトリュフ祭りの様子と、この地方の祭りには欠かせないおやつ「Crescentine(クレシェンティーネ)」をご紹介します。

数日前の寒さから一転、小春日和に恵まれた祭りの朝。実りの秋に欠かせない、サッソ・マルコーニの「タルトゥーフェスタ」が開幕しました。初日の午前中ということもあり、まだ準備中のところが多いかな、と思っていましたが、予想以上に町の教会周辺やメインストリートにはきちんと屋台や店のテントが並んでいました。まずはトリュフを販売している屋台の様子からご紹介しましょう。

トリュフを扱っている屋台では、どこも自慢のトリュフが机の上にゴロゴロと並べられています。香りが命の白トリュフは、大切にガラスの器に収められているところがほとんど。今年のお値段はというと、白トリュフは大きいものだと100gあたり230ユーロから250ユーロ、小さいものだと170ユーロから180ユーロといったところでしょうか。大きいトリュフは品質や香りの面では小さいものと変わらないそうですが、その希少価値ゆえにお値段が高くなるとのこと。ちなみに過去には100gあたり400ユーロの年もあったので今年はまだ手が届きやすい!?のかも。黒トリュフは100gあたり50ユーロほど。白トリュフを見てから黒トリュフを見ると、なんだかとってもお手頃に思えてきてしまいます。

そして、トリュフと同じくらい見逃せないのがトリュフを使った製品たち。白トリュフクリームは、グリッシーニやこんがりと焼いたフランスパンにつけてシンプルにどうぞ。トリュフ独特の香りが口から鼻へふんわりと抜け、幸せな気分にしてくれます。黒トリュフチーズももはや「タルトゥーフェスタ」の定番品。どちらも複数の店舗で販売しています。ほかにも、トリュフ入りのリゾットやポレンタ、パスタ、白トリュフ風味のバルサミコ酢など目白押し。それぞれ味見ができる商品も多いので、お気に入りの一品を見つけてください。また今回目を引いた商品が、卵を1週間トリュフと一緒にダミジャーナ(大量のワインを保存するガラス瓶)に入れて香りを移したというもの。この卵で目玉焼きをするとふんわりとトリュフの香りが漂うのだとか。

「タルトゥーフェスタ」では、トリュフ関連の屋台以外にも全国各地からさまざまな屋台が出ており、まるでイタリア全土の物産展のよう! プーリアのパンや、シチリアのチーズ、アルト・アディジェのストゥルーデルをはじめとするドルチェやジャムなどバラエティ豊か。地元からの出店では、ハーブを使ったサラモイヤ(アロマ塩)も毎年大人気(写真右下)です。この塩を肉や魚に振るだけで、香り高い一品が完成するすぐれものなのです。
 
>次ページでは、ご当地おやつが登場! 

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  • Mari●大手経営コンサルティング会社にて経営コンサルタントとして勤務後、2006年に渡伊。2人の男の子のマンマをしながら「フェリチターリア」の通訳・翻訳者・FAI(イタリア環境基金)認定の文化・芸術メディエーターとして、「食の都」ボローニャを中心にイタリアの魅力を発信中。
    http://www.felicitalia.net/

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