日本の必須アドレスとベストMOVIEをラインナップ
2006年から3年間、J-WAVEでラジオ番組「エルメス・レール・ドゥ・パリ」を担当していたアレキサンドラ。当時は1年に3回ほど来日していたというだけあって、かなりの日本通。
「日本では瀬戸内海に面した豊島(てしま)が大好き! 島を一周巡る自転車の旅ができるのよ。九州もぐるっと回ったけど、素晴らしかったわ! 東京では、代官山のOKURA(オクラ)がいい感じよね。あとはパレスホテルの地下にある美容室に必ず行くの。そこのマダムが好きで、アンコを入れて日本髪に結ってもらったりね(笑)。言葉が通じないから、サロンにある写真を見てこれがいい、なんてオーダーしてるのよ。ネイルは新宿二丁目でやってもらうわ。リングをする感覚で1本だけアクセントで施してもらうのが楽しくて!」
映画が大好きで映像から語が浮かぶこともあるというアレクサンドラ。ベスト3を挙げるなら?
『ナイトオンプラネット』
ジム・ジャームッシュ監督のファンなの。NY、パリといった4都市のタクシーにまつわるこの物語は大好きで何度も観てるわ!
『IN THE CROSS WINDS』
2014年公開のエストニアの戦争映画。無声映画で写真を見るようにカメラがずっと追っていく映像が秀逸。戦争という重いテーマを、セリフがなくてもまったく退屈に感じさせず、知らぬ間に泣いている視覚に訴える素晴らしい映画。
『パリ、テキサス』
アメリカのなかに一体いくつのパリがあるんだろう!?と、外側からパリを見るきっかけになった作品。ヴィム・ヴェンダース監督の原点ね。
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PROFILE: ALEXANDRA SENES/アレクサンドラ・セネス
アフリカ・セネガル生まれ、NY育ち。パリでキャリアをスタートし、『エル』をはじめ、数々の雑誌でエディターとして活躍。2006年にモード誌『ジャルーズ』の編集長に就任。幼少時代から異国文化に触れて育ち、仕事やプライベートで数えきれないほど旅をしてきた経歴から、「旅」を通じて各国のサヴォアフェール(職人技術のノウハウ)を現代的な解釈で伝える、シャツとワンピースのブランド「キロメートル」を2016年スタート。
photo: YUSUKE KINAKA coordinate: HIROKO SUZUKI
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「キロメートル」公式サイト(英語)
https://kilometre.paris/