パリジェンヌとシャンパンの甘い関係
シャンパン発祥の地、フランスの女性たちはどんな風にこの魅惑のお酒を楽しんでいるの? おしゃれなふたりが教える、シャンパンとパリジェンヌの方程式。
パリのカフェ、レストラン、バー、時と場所はさまざまだけれど、シュワッと泡立つ黄金の飲み物をこよなく愛するパリジェンヌたち。シャンパンに対する美学は、彼女たちの個性そのもの。アールヌーボー様式のステンドグラスが美しいブラッスリー・プランタンで、パリ流の楽しみ方を教えてもらった。
クロエ・フキュス(以下 CF) まず第一にフェミニンな飲み物よね。
シャルロット・ピサヴィ(以下 CP) 確かに女性が飲むことが圧倒的に多いかも。
CF 軽いし、魅惑的だし、フレンチシックの極みよね。ルイ14世の時代にポンパドール夫人だって飲んでいたんだから。
CP わかるわ。私だっていつでもシャンパンは飲みたいもの。ひと口だけで、日常から解放された気持ちにならない?
CF 仕事帰りに、女友達とバーで軽く一杯シャンパンって、それだけでちょっとだけ特別な感じがするわよね。
CP そう、シュワシュワっていう、弾ける音を聞くだけで。
CF ただ毎日飲む気軽なものとも違うというか……すごく特別なときだけじゃないけど、ビールみたいなアルコールとも違う。最近はシャンパンとチーズを合わせるのが流行っているよね。ちょっと硬質のコンテとかトムとかがベストマッチ。
CP あとパリでは、細いフルートグラスではなく、幅の広いクープグラスで飲むほうがよりシックっていうイメージはあるかもね。'20年代の映画に出てくるようなグラス。ほら『ギャツビー』や、ソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』みたいな感じ? ワイングラスに入れるのも いいわよね。形式ばらないカジュアルな飲み方も人気。
Photo: YUSUKE KINAKA、Realization: NORIKO ISHIZAKA、Special Thanks: PRINTEMPS
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クロエ・フキュス(Chloé Fuchs)
PR会社Pain Vin Company勤務。シャンパンの銘柄なども扱うPRだけに、味にもこだわる本格派。 -
シャルロット・ピサヴィ・イヴェルノ(Charlotte Pissavy-Yvernault)
Au Printemps Parisコレクションデザイン企画担当。デザイナーという職業柄、トレンドに敏感なパリジェンヌ。人気のバーにも通うトレンドセッター。