5分でアンディ・ウォーホルが語れる5つのスキャンダル
ポップアート界のアイコンとも言えるアンディ・ウォーホルの生涯を紹介するには、1日では語り尽くせない。けれどこれを読めば5分で知った気になれる! “サラワカ”こと若柳サラさんがウォーホルについて知っておくべき5つのスキャンダラスなポイントを解説。(注:ただし読了時間には個人差があります)
スキャンダルその4:大衆性とアングラと銃殺未遂
この銀色のアトリエからは、数多くの名作が生み出された。1965年には「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」のデビューアルバムのプロデュースを行い、「キャンベルのスープ缶」をはじめとするシルクスクリーンを用いた作品の制作、60作を超える映画制作、雑誌『Interview』の立ち上げなど、熱心な制作活動が行われた。ウォーホルがアーティストとして、そしてひとりの人間として深く関わってきたファクトリー。そんな密接な関係を築いてきた場所で、1968年6月3日、ウォーホルはファクトリーに頻繁に出入りしていた自称フェミニストで過激派の、ヴァレリー・ソラナスに銃撃され重体となりながらも、なんとか一命をとりとめるという事件に見舞われるが、それでも活動を止めることなく、次々とセンセーショナルな作品を発表していった。
彼がアートの対象としたなかには、それまでは決して用いられないような車の事故の写真や死刑者用の電気椅子、飛び降りている自殺者の写真などが含まれ、それらをポップな色使いで作品として発表したことにより、道徳面でも芸術面でも、より大きな物議を醸し出した。
Text: Wakapedia
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若柳サラ/ エディター、クリエイター。ミラノ生まれ、ミラノ育ち。ミラノ大学 Comunication in arts marketing学科卒。パリ第三大学ソルボンヌ・ヌーベルMédiation Culturelle de l'Art修了。日伊英仏の国際的クリエイターが共同で発信する、アート&ファッションメディア「Wakapedia」主宰。『ロフィシエル イタリア』のコントリビューティング・エディターやプラダ財団公式日本語ガイドも務める。パオロ・ソレンティーノ監督に請われてアカデミー外国語賞受賞作『グレート・ビューティー/追憶のローマ』にカメオ出演もするなど現地では“サラワカ”としてマルチな才能を発揮している。
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