6人の女たちが愛した名品フレグランス
ココ・シャネル、オードリー・ヘップバーン、グレース・ケリー……。今もなお愛されるセレブたちが、プライベートで愛用していたフレグランスから透けて見えるのは、大事にしていた美意識とセンス。彼女たちのスタイル(生き方)とフレグランスの関係とは? 香りにまつわる逸話とともにお届け。
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自由を愛する生粋のパリジェンヌ/カトリーヌ・ドヌーブ
カトリーヌ・ドヌーブは、周りに左右されることなく自由なマインドにあふれた、“パリ”的な女性を象徴する存在。『シェルブールの雨傘』では可憐なお嬢さん、『昼顔』では娼婦、『ロバと王女』では麗しき女王……と、さまざまな役をこなし、演じる役柄に合わせて香水を変えているという、感受性の豊かな女性でもある。
そんなドヌーブを語るうえで外せないフレグランスといえば、「ゲラン」。「ゲラン」の代表作“ナエマ”は、ドヌーブに捧げられた香水と言われている。さらにもう一品、「ゲラン」のなかで彼女が愛した香水が、“ルール ブルー”だ。「蒼の時」という意味をもつこちらは、夕刻から夜に変わる一瞬の蒼の景色にインスパイアされた、イマジネーションにあふれた香り。感性に従って生きるパリジェンヌのドヌーブに、ぴったりな逸品だ。
photo: CHIFUYU AIZAWA/Q'S (still life) AFLO (celeb,p3,5,6) GETTY IMAGES(celeb,p4) realization: YUMI JIBIKI/STYLE ET PARFUM