ドーナツ? 揚げバン? いいえ、ムンッキです! フィンランドの春スイーツをどうぞ
季節に寄り添う北欧の暮らしには、まだまだ世界に知られていないスイーツがたくさん。おいしいもの大好きな現地コーディネーターが、四季折々にご紹介します。今回は、懐かしさすら漂う素朴なムンッキ。 老いも若きも揃ってフィンランドの人々が大好きな味で、これがなくては春が始まらない季節のスイーツです。
「ドーナツvsムンッキ」に、あえて正面から取り組んだチェーン店もあります。東京、吉祥寺にも店舗を構える「アーノルド(Arnolds)」。ムンッキの生地とアメリカのドーナツを組み合わせた発展系スイーツとして本国フィンランドでは20年以上の長きに渡り愛されています。日本でも人気のようですね。おやつどきにヘルシンキの店舗に行ってみると、学校帰りらしき女子達の姿も。「2個いける?」、「え~! どうしようかなあ」、「私、全然いける」なんて会話もかわいらしいです。(こういう風景は日本とあまり変わりませんね……)
横から眺めていると、結局6個(!)も購入していた彼女達。棚をのぞくと、品薄になっていました……。店員さんも「今準備していますので!」と忙しそう。女子に混ざってキャッキャと頂く自信がありませんでしたので、私はテイクアウトで2種類試してみました。日本の「アーノルド」にはメニューに紹介されていない「キャラメル・オリジナル」(3ユーロ30セント)と「リコリス・オリジナル」(3ユーロ30セント)をチョイス。
フィンランドの人々が愛して止まない真っ黒なリコリスは、さすがご当地メニューだけあって、パンチのある味。キャラメルはキャンディを分厚く上にのせたような大迫力の甘さですが、不思議と生地に合います。ムンッキの生地の良さである甘さ控えめでパンのような食感のおかげでしょう。コーヒーブレイクにぴったりです。アメリカ的なカラフルで甘さもしっかりしたグレージングの良さも損なわず、さすがの「いいとこ取り大成功!」といった感じ。
>>次ページでは、ヘルシンキの名物ベーカリーが手がけるムンッキをご紹介!
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Pyynikin Näkötornin Kahvila(ピューニキン・ナコトルニン・カハヴィラ)
Näkötornintie 20, 33230 Tampere
tel. +358 3 212 3247
営業時間/9:00~20:00
※夏季は~21:00 夏至とクリスマスは変更あり
http://www.munkkikahvila.net/
Arnolds Forum Helsinki(アーノルド Forum Helsinki店)
Mannerheimintie 20, 00100 Helsinkitel.
tel. +358 4 6922 8226
営業時間/9:00~20:00 土曜10:00~18:00 日曜12:00~18:00
※ヘルシンキ市内に4店舗、その他都市にも店舗あり
http://arnolds.fi
K.E. Avikainen(K.E.アヴィカイネン)
Franzeninkatu 10, 00500 Helsinki FINLAND
tel. +358 9 719 719
営業時間/9:00~17:00
定休日/土・日曜
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歌野嘉子(うたのよしこ)●留学、現地旅行会社勤務を経て、ヘルシンキにてコーディネート事務所を主宰。個人旅行、ウェディング、各種メディアコーディネートのほか、デザインアパートメントホテルを運営。美味しい食事とお酒、美しい器があればほかにはなにも要らない!
http://www.officeutano.fi