ネクスト・トレンドはこれだ! 「ミニベーグル」をめぐるサクセス・ストーリー
わずか4年で全米中を席巻した話題のベーカリー「バンタム・ベーグルズ」をご存じ? 創設者のカップルが会社を辞めてまで作りたかったミリオンセラーの新ベーグル「ミニベーグル」とは? そして、その誕生秘話をお届け!
ほどなくして夫妻は、「Slash PR」で広報をしている友人のエリカ・ジアンチェッティさんに、知名度を上げる助けを求めた。そして、定番の「シナモン・バン」から、クリームチーズを詰めてイタリアンの香辛料をトッピングした「グランマ・ジョジョ」までバラエティに富んだ大量のベーグルをニューヨーク中のメディア支局へ送る。すると女性誌『O, The Oprah Magazine』の目に留まり、2014年に「オプラのお気に入り」のひとつとして掲載。さらに開店から1年もしないうちに、『New York Daily News』紙の「ニューヨークのベーグルTOP3」にランクイン!
「いいアイデアを思いつくだけではダメ。斬新なアイデアは1度は試してもらえるかもしれないけど、リピートしてもらうには、本当にいいアイデアでなくてはならないんだ」。そこで夫妻は、新しいフレーバーごとに、意外性のある“やめられない止まらない”味を試行錯誤することに専念。たとえば、ありきたりにならないように野菜クリームチーズには香辛料で味付けしたり、定番のベーグルに独自のひねりを加えたりなど、どのベーグルとどのクリームチーズのコンビが一番売れるかを研究した。そうして生まれたのが「みんなのお気に入り(Everybody’s Favourite)」と名づけられたベーグル。それは、「バンタム・ベーグルズ」のベストヒット商品となったのだ。
2人が年商20万ドルの小さなビジネスを、数百万ドルの規模にする最初のチャンスが訪れたのは、全米で人気のリアリティショー『シャーク・タンク』を見たときだった。その番組に出演すると、“シャーク”と呼ばれる4人の起業家たちに自分のビジネスを売り込めるチャンスがあるからだ。
original text: Candace Braun Davison translation: Mayu Nakanishi instgram : @bantambagels