パリ発、クチュールウィークに咲き誇るスーパーハイジュエリー
1月、7月の年2回開催されるオートクチュールウィークは、モードの祭典であるだけでなく、今やハイジュエリーの発表の場として注目度急上昇中。2016年の今年は13ものブランドが参加。目立ったトレンドをキーワード別に、その全貌をご紹介!
[2]FEATHERS/風にそよぐ軽やかな羽
DIOR ディオール
壮麗なるヴェルサイユ宮殿をイメージ
映画『ディオールと私』にも登場した由緒ある邸宅を訪れ、展示室に入ると、まず目が慣れるまで待たなければならないほどの暗さにびっくり。ヴェルサイユ宮殿をインスピレーションの源としたコレクション“ディオール ア ヴェルサイユ”は、現代の明るい照明をすべて消した状態で、当時の宮殿で暮らした人々を照らしていたロウソクの光を再現した中で展示されていたのだ。テーマは王や王妃の寝室、大広間、庭園、リボンや花綱、羽飾りなど、ヴェルサイユの歴史的な部屋や装飾をモチーフにしたもの。「あの時代、ジュエリーはどのようにして作られたのだろうか?」という探究心から、18世紀の伝統技法も取り入れて個性豊かなデザインに仕立てているのはさすが。
PIAGET ピアジェ
青い鳥の羽を素材としたカフブレス
宝石のような夏の終わりの午後を表現した「ピアジェ」の“Sunny Side of Life”コレクション。会場となった邸宅の庭にはフラミンゴの置物がディスプレイされ、まるでビーチのようにリラックスした雰囲気。ハリウッド近郊のリゾート地、パームスプリングスからインスパイアされたという今回のコレクションは、カリフォルニアの夏の光そのままの華やかなデザインが特徴。ジェムストーンだけでなく、羽を使った伝統工芸のアーティスト、ネリー・ソーニエの手によるフェザーマルケトリという技法も見どころ。青や緑の羽を細かくカットし、色調を揃えて根気よく貼り込んでいったカフブレスレットは、ブルーサファイアの輝きとあいまって、幻想的なまでの美しさ。
TASAKI
着想はめくるめく仮面舞踏会のマスク
2016年6月13日、リニューアルを終えて華やかにオープンしたヴァンドーム広場のホテル・リッツ・パリに、新しいブティック「TASAKI オ・リッツ・パリ」がオープン。これを記念して発表されたリッツのためのファーストコレクション“RITZ PARIS par TASAKI”には、オテル リッツの伝統に捧げる空想の物語をテーマとしたドラマティックなハイジュエリーが多彩に揃った。このブランドが得意とするパールやダイヤモンドだけでなく、カラーストーンも自由自在に使いこなす創造力は、目の肥えたパリの人々をも魅了。特に、仮面舞踏会で人々が身につけたマスクからインスパイアされたというフェザーのネックレスは、ラグジュアリー感満点だ。
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問い合わせ先/
クリスチャン ディオール 0120-02-1947
http://www.dior.com
ピアジェ コンタクトセンター 0120-73-1874
http://www.piaget.jp
TASAKI 0120-111-446
http://www.tasaki.co.jp
Text : Keiko Honma