神曲しかない宇多田ヒカル『Fantôme』でコラボした若手メンズアーティスト3人
エディターが私的に夢中になっているものなどをリアルな目線でお伝えする、デイリー連載OKINI。今回はアシスタントエディターMINAKOが“CDは売れない”という言説があるこの時代に、最新アルバム『Fantôme』がミリオンを達成した宇多田ヒカルとコラボしたメンズアーティスト3人をご紹介。恐らく、このアルバム通算100回以上は聴きこんでいます……。
KOHH
全身刺青ラッパーでお馴染みのKOHHとコラボした「忘却 featuring KOHH」。まるで生まれる前の母のお腹にいる気分が味わえる、心臓の鼓動のような音と印象的なピアノの旋律で静かに始まるイントロ。(1分30秒ほど続きます)そこから宇多田ではなくKOHHのパートから始まるのですが、最初聞いた時の衝撃と言ったら……。ここでそうくるのか!?と思うギャップが相当ありながら、見事に宇多田サウンドと調和したラップに度胆を抜かれまくり。
KOHHの曲は「JUNJI TAKADA」の頃から、ハマりよく聞いていますが、歌唱法はとてもシンプル。一語、一語はっきりと単語を発音しながら韻を踏むため歌詞も入ってきやすく、ヒップホップ慣れしてない人にも聞きやすい楽曲ばかり。そんな彼のラップが幅広いリスナーとまだまだヒップホップカルチャーが浸透しきれていない日本に受け入れられた理由のひとつなのでしょう。2016年のフジロックでは、ホワイトステージにて圧巻なパフォーマンスを披露し、国内のみならず中国や台湾、ニューヨークといった地でライブを開催したKOHH。そんな破竹の快進撃を見せる彼が世界規模のライブツアーのフィナーレとして選んだのが、北区王子。なぜ王子をチョイスしたかは「結局地元 feat. Y'S」を聞くと答えが! やっぱり、地元いいよね。
2016年は地上波でZeebraがオーガナイザーを務める「フリースタイルダンジョン」のMCバトル番組もスタートし、静かにJヒップホップ文化が盛り上がるなか、今回のKOHHと宇多田ヒカルのコラボは“Jヒップホップ”が日本のエンターテイメントのメインストリームとして躍り出た革命だと思っています!
-
宇多田ヒカル『Fantôme』
発売中/SHM-CD/TYCT-60101/¥3,000/ユニバーサル ミュージック
01. 道
02. 俺の彼女
03. 花束を君に
04. 二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎
05. 人魚
06. ともだち with 小袋成彬
07. 真夏の通り雨
08 . 荒野の狼
09. 忘却 featuring KOHH
10. 人生最高の日
11. 桜流し
http://www.utadahikaru.jp/
-
MINAKO:アシスタント フィーチャー エディター。漫画が映画やドラマとして多く実写化されているなか深夜に放送中の「クズの本懐」というドラマに注目してます。タイトルの破壊力もすごいこのドラマ、高校生の主人公が一途で純粋なのに考えが歪んでるんです。これからの展開にドキドキ♡