次のテーマは“ハリウッドのティーン窃盗団”

 
『ロスト・イン・トランスレーション』でアカデミー賞脚本賞を、前作『SOMEWHERE』ではベネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞し、映画監督として人気だけじゃなく、実力も認められる存在となったソフィア・コッポラ。40歳を過ぎてもなお、ガーリーカルチャーをけん引するアイコン的存在のソフィアが発表した2年ぶりの新作は「今までのソフィアのイメージを覆す内容！」と公開前から大きな話題となっていた。

 　
今度の舞台は名声に憑りつかれた街、ロサンゼルス。華やかな生活に執着するティーネージャーたちが、セレブの自宅から総額300万ドル以上のジュエリーやブランド服を盗んだ実際の事件と、それを追った『VANITY FAIR』誌の連載をベースにしている。被害者には、パリス・ヒルトン、オーランド・ブルーム、ミランダ・カー、リンジー・ローハン、レイチェル・ビルソンなど、そうそうたる名前が並ぶ。この窃盗グループは「ブリング・リング」（キラキラやつら）と呼ばれ、メディアを騒がせるようになった。

 
窃盗団のキャストにはエマ・ワトソン以外はほぼ新人ばかりを起用したことや、パリス本人の自宅でロケを慣行したことなども注目を集めたが、華やかなハリウッドの世界とは縁遠いソフィアがこの題材をいかに料理したかも気になるところ。

 
今年６月の全米公開では、ソールドアウトとなる劇場が相次ぎ、『ロスト・イン～』以来の大ヒットスタートを切った本作。ソフィアファンならずともチェックすべき作品であることは間違いない！