オーガニックコスメ企業「MiMC」の北島寿社長。「肌にいい」にプラスして、「トレンドも追える」コスメアイテムで急速に人気度と知名度を上げているブランド。起業から始めたリーダーが語る「仕事」、そして「女性がトップに立つ意義」とは?
-いきなり曖昧な質問で申し訳ありませんが、北島さんにとって「仕事」とは何ですか?
今年の念頭の目標に、会社でも話もしたのですが、「仕事を通して社会を豊かにする」ということです。車を通して豊かにする、おしゃれな家具をリーズナブルに売ることで生活を豊かにする。みんな企業というものは、社会に役に立つため、豊かにするために設立されていると思います。その中の企業で働くということは、それ自体が社会を豊かにする行為。それは自己満足かもしれない。生活もあるかもしれない。でもそれは「誰でもが求める」、人に認められたり、頑張ったと褒められたりとか自分の存在価値を認めてもらう場。アイデンティティを確率する場が、仕事なんだと思います。
-北島さんの目から見て、働く女性が何をモチベーションにするべきですか?
人生は何年、何時間生きるかわからないけれど、人生は限りある時間。でも、こんなに時間を費やしているのに、はたと「一体なんのためにこんなに私は時間を費やして働いているんだろう」と思うことがあると思うんです。そんなとき、答えを見つけたのが、ネパールでの貧しい人たちの街で、女性の就労支援ボランティアをしているNPO法人の方のお話でした。
人はもらってばかりいると、与えてもらってばかりいると、逆に自分の存在意義を見出しにくくなるのだそうです。誰かからお金でもモノでももらい続けると、いずれ「私はここにいる!」と存在意義を訴えたくなる。アクションを起こしたくなる。 では、その女性たちに必要なのは何ですか?と聞きました。そうして返ってきた答えは「働くこと」だったんです。誰かの役に立つ、それが生きがいになる。だから、援助だけではなく、仕事を通してのみ、誰かに何かをすることのみでしか感じられない存在意義を見出してもらう努力をするのだそうです。「共有」「お互いの認め合い」を糧に・・・・・・。「自分の仕事」は誰かの幸せの役に立っています。そして一生懸命な姿は必ず誰かが見ていてくれています。
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北島 寿(MIMC 代表取締役)
【家族構成】
夫と長男、次男の4人家族
【略歴】
東北大学大学院で博士課程前期理学研究科 生体反応解析 修了
1996年(24歳)
日本の先駆的な自然派化粧品会社に入社
商品開発~営業までを経験。海外出張でフランス、ドイツ、アメリカ、メキシコ、香港、台湾、韓国とビジネスで飛び回る。会社のフィロソフィーであったボランティア活動にもとても興味をもち、NGO法人の活動先モンゴルを視察。
2001年(28歳)
化粧品会社を退社し渡米
オーガニック化粧品や、美容治療の本場アメリカ西海岸にて、オーガニック化粧品を独自にマーケティング。
2007年(35歳)
アメリカにてMIMC,Inc.を設立
日本人のための100%ナチュラルのミネラルを主としたコスメ「MIMC」をスタートさせる。次男を37歳で出産。 -
「ORGANIC LIFESTYLE 科学者が考える、リアルオーガニックライフ」
●北島社長が日本で初めて「流行も追える日本製のオーガニックコスメ」を開発するに至った、悲喜交々とコスメ哲学、食からライフスタイルに至るまでのオーガニックへの向き合い方が書籍になって発売。ナチュラルなだけでなく、さらにワンランクアップしたエイジングケア美容を求めるすべての女性必見の内容!