特集 2018/1/8(月)

【全文公開】オプラ・ウィンフリーが第75回ゴールデングローブ賞で3回称賛されたスピーチ

2017年セクハラ事件を発端にあらゆる膿が出てきたハリウッド、そしてアメリカ。ハリウッドがこの難局を乗り越えるかに注目が集まった第75回ゴールデングローブ賞で、功労賞であるセシル・B・デミル賞を黒人女性として初めて受け取ったのは女優、司会者でありジャーナリストでもあるオプラ・ウィンフリー。彼女が計3回スタンディング・オベーションを受けたスピーチで語ったこととは? 全文を公開!

貧しい家庭で、差別と性的虐待を受けた経験から語られる言葉の重み。

Photo: Getty Images

私は、キャリアでは常に自分のベストを尽くしてきました。テレビであれ、映画であれ、どうすれば男性たち、女性たちが本当に自制することができるのかについて話してきました。私たちがどのように恥を経験し、そしてどのように愛し、怒り、失敗し、後退し、屈することなく、克服していくのかということについても。私は人生が与えうる中でも最も醜い物事において、それに抗い、耐え忍ぶひとたちをインタビューし、その姿を描き続けてきました。たったひとつ、そういったひとたち全員に共通している資質があります。それは私たちにとっても最も暗い夜においてさえ、より明るい朝を希い続けることのできる力です。ですので、これを見ている少女たちには知っておいてもらいたいのです。新しい日々は、もう地平線のすぐそばまで来ているのだと!そしてその新しい一日がついに夜明けを迎えるとき、それはすべて、今宵、この場所にいる女性たちと、何人かの驚くべき才能を持つ男性たちを含め、私たち誰も、もう二度と「MeToo」と言わなくてもいい時代へと確実に導くリーダーたるべく、激しく戦い続ける沢山の素晴らしい女性たちによってもたらされるのだということを。

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Text: Ryoko Tsukada Photo: Getty Images

  • 注1:当時オプラは10歳。既に身内や知人から性的虐待を受け始めていた
    注2:黒人男性初のオスカー受賞者
    注3:オプラが1980年代に司会を務めたTVシリーズ
    注4:米公民権運動活動家。法律に背き、バスの席を譲らなかったことで逮捕された。
    注5:アメリカで存在した“純白人”以外すべての有色人種を差別する法律。顔を黒く塗って白人が黒人を演じた“ミンストレル・ショー”で歌われたヒット曲「Jump Jim Crow」にその名を由来する。
    注6:実際の発音は「エイメン」。映画『野のユリ』で主人公は南部バプテスト教会のキリスト教徒としてあえて「エイメン」を強調している。(2018.01.08追記)

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