特集
2018/01/08(月)
News Editor's Eye

第75回ゴールデングローブ賞のドレスが黒だらけだった本当の理由

今年ゴールデングローブのドレスはほぼ真っ黒。ハーヴェイ・ワインスタイン事件に端を発したセクハラ抗議と思ったら、実は違う側面が見えてきた今回の連帯表明の意義とは?

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#MeToo じゃなくて #TimesUp

今回、着けていないと入れなかったんじゃないかと思うくらい参加者の胸に光っていた「#TimesUp」のピンバッジ。今回の連帯行動はむしろ「#MeToo」運動を引っ込めるためのものだったと言っても過言ではない。 なぜか?
  
「私もそうだった」と次々に被害者が声をあげて浮き出来たのは、キャンペーン参加者における白人の多さ。つまり、映画業界の構成そのものが不自然に白人に偏っていることを如実に表す結果になってしまった。皮肉にも「#MeToo」ムーブメントを特集する雑誌ではほとんど白人女性が表紙を飾っていたことも話題になった。となると、そもそも「#MeToo」自体がダイバーシティに欠けるし、映画業界自体が「#MeToo以前の問題」と突っ込まれることは避けられない。実のところネット上では「ハーヴェイ・ワインスタインと仕事したのにセクハラを無視した(であろう)白人女優探し」も始まっていて、公正や平等を求めるのとはまったく違うベクトルに進みかけている。
 
このままでは「#MeToo」がただのホワイトフェミニズムで終わってしまう……。ハリウッドのセクハラだけでなくそれを生み出す社会構造自体を解決するため、もっと普遍的なムーブメントにしなければ。そこで急ぐように興ったのが今回の「#TimesUp」。あらゆる社会的マイノリティを巻き込むためのハリウッド渾身の活動だ。

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