時代を読むセンスが抜群の雨星人

アーティストとしての成功はもちろん、類いまれなビジネスセンスを発揮し、今や音楽界の頂点に君臨するジェイ・Z（1969年12月4日生まれ）は、雨星人。NYのブルックリンのなかでも治安の悪いエリアで生まれ育ったジェイ・Zは、ドラッグ中毒だった兄の影響で、若かりし頃は路上でドラッグを売る日々。しかし、天性のビジネスセンスの持ち主で、人を使って全米中でドラッグを売りさばくまでにビジネスを拡大したところで、「この職業では明るい未来はない」とスパっと見切り、ラッパーとしての活動を開始。売人時代のネットワークを使い、街中にポスターなどを貼りまくるという宣伝スタイルで知名度を上げ、結果、自らのレーベル、ロッカフェラ・レコードを所有する大富豪にまで上り詰めました。
 
レーベルを立ち上げたときも大手の傘下に入るのではなく、共同経営を前提としてパートナーを探したり（結果、そのレーベルを高値で売ることができた）、その後、成功させた自身のアパレルブランドを売却するときも、自分にとって有利に働くように好条件の交渉をしたり。さすが、シーンごとに形を変えることができる水系（海、雨星人）のなせる業！
 
雨星人は、困難をひょいと乗り越え、自分にとって良い条件での交渉をすることが得意です。相手のギリギリのラインを読むのが上手なので、実業家としてのジェイ・Zの成功も、雨星人ならではの時代を読むセンスのおかげでしょう。