ブレイク・ライブリーやティモシー・シャラメも候補に! 映画芸術アカデミー、新会員で多様化を目指す
アカデミー賞の選考を行う映画芸術アカデミーが新しい会員の候補を発表。その顔ぶれから会員の多様化に努力していることが明らかになった。
今年映画芸術アカデミーが新会員の候補として発表したのは928名。昨年も過去最高の774名を候補として選び話題になったけれど、今年はそれを上回る人数となった。候補者たちが同意すると正式な会員として登録される。
選ばれたのはブレイク・ライブリーやエイミー・シューマー、ティモシー・シャラメ、エミリア・クラーク、リリー・ジェームズ、リリー・コリンズ、クロエ・グレース・モレッツ、映画『君の名前で僕を呼んで』の監督ルカ・グァダニーノなど。もし候補者が全員会員になると会員全体の49%が女性になる。2016年は28%、2017年は31%だったことを考えると大きな進歩! ようやく数の上では女性と男性がほぼ同じになる。
2016年にはアカデミー賞の俳優部門の候補者が全員白人で占められ「オスカー・ソー・ホワイト(白すぎるオスカー)」と抗議活動が起きたこともあったアカデミー。人種的な多様化にも努めていて、今回の候補者にはダニエル・カルーヤやミンディ・カリング、ティファニー・ハディッシュ、ジェイダ・ピンケット・スミスなど有色人種の俳優も多数。全員が会員になれば、有色人種の割合は2017年の16%から38%になる。アジアからもペ・ドゥナ 、クロエ・ジャオ監督、新海誠監督や園子温監督が候補になっている。
ハラスメントや格差が明らかになり、改革の動きが高まるハリウッド。会員構成の変化がアカデミー賞の候補作や受賞作にどう反映していくのか、注目したい。
text: Yoko Nagasaka