海外セレブゴシップ 2012/12/11(火)
海外セレブゴシップ

ついに死者まで……ロイヤルベビーを巡る過激報道がもたらした悲劇

王室メンバーを偽った悪質ないたずら電話をキャサリン妃の病棟に繋いだ病院の看護師が、自殺と見られる遺体で発見されたという悲劇が。

キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge) photo : AFLO

妊娠悪阻で入院したことから始まったキャサリン妃のロイヤルベビーフィーバー。その喜びの中で、一番起きてはならないことが起こってしまった。
 
事の発端は12月4日、オーストラリアのラジオDJ2人が病室の様子を知りたいと、キャサリン妃が入院しているキング・エドワード7世病院に「エリザベス女王」と「チャールズ皇太子」と偽ってかけたいたずら電話。
 
ばりばりのオーストラリア訛りでかけたため、「本当に繋がるとは思わなかった」というものの、結局はキャサリン妃の病棟に繋がり、「こんなに楽ないたずら電話ってないよね~」と通話内容を放送。その通話内容の一部もしくは全てが即座にインターネットで世界中を駆け巡り……放送48時間後の12月7日、ついにその電話を取り次いだ病院の看護師、ジャシンサ・サルダナさん(46歳)が自殺とみられる遺体で寮の部屋で発見された。
 
サルダナさんは10年前に家族とインドからイギリスへ移住。16歳の息子と14歳の娘をもつ母親で、普段は寮で暮らしている。
サルダナさんの家族はもちろん、ウィリアム王子夫妻も深い悲しみに襲われている。
 
英国メディアは一斉にこのラジオDJを攻撃、オーストラリアメディアは「また犠牲者を出すつもりか」と反撃、昨日は当のDJ2人が謝罪する映像を放送したものの、「反省の色が感じられない」という感情的なコメントがほとんど。
 
移民、人種、階級などの差別問題、王室というプレッシャー、もしかしたらあったかもしれない病院内でのいじめ、報道倫理の問題などなど、サルダナさんを直接死に追いやった原因はいろいろあってどれでもないのかもしれないけれど、なんだか哀しい事件。
 
現在はほとんどのニュースメディアとソーシャルメディアがコネクトしていて、誰でも好きなようにコメントを付けられるのが普通。つまり、全ての人が、見ず知らずの他人に対して、ヘイトスピーチを含む無責任な発言をすることが野放しにされている状態。
 
けっこう境界線を越えてしまったことに気づいていないのかも。まさかベビーのおめでたいニュースがこんなことを引き起こそうとは、軽薄ないたずらも発言も見つめ直す機会かも?

text : Ryoko Tsukada

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