毎日ひと握りのナッツで、ボディコンティショニング
今、天然のサプリメントとして、アスリートや俳優たちが「ナッツ」にラブコール。その栄養価が注目され、スポーツ界ではナッツを食生活に取り入れようというムーブメントが起こっている。ナッツ専門店「グルービー ナッツ」の森 敦子さんに、今、ナッツに注目したい理由を聞いた。
改めて注目されるナッツの栄養価
アーモンドを筆頭に、くるみやピスタチオ、カシューナッツといった「ナッツ類」が改めて注目されている。古来より木の実を採集しその恵みで生きてきたヒトにとって、その栄養価は明白。さらに近年の研究によって、ナッツはビタミンや必須脂肪酸などをバランスよく含む、現代人にとっての理想的な健康食材であることが明らかになった。アメリカではナッツショップがよく見られるが、なかでもNYではここ数年、専門店が急増しているという。
ひとくちにナッツといっても多くの種類があるが、その産地はいずれも、雨量の少ないやせた土地。その実を守るために種は硬い殻で覆われている。食用となるのは種の中にある「仁(じん)」と呼ばれる部分。発芽、生育の元となる仁には、栄養分がぎゅっと詰まっているというわけ。ナッツに含まれる共通の栄養素のなかで特筆すべきは良質な脂肪分。不飽和脂肪酸であるオレイン酸やαリノレン酸が豊富で、ノンコレステロール。「ナッツは脂肪が多いから」と敬遠していた人もいるかもしれないけれど、体に必要な良質な成分なので、安心して大丈夫。積極的に摂りたいナッツの成分は以下の通り。
■アーモンド
ヘルシーナッツの代表格。抗酸化力のあるビタミンEを豊富に含み、アーモンド約20粒で、1日の目標量を摂取できるほど。必須脂肪酸のオレイン酸もたっぷり。ごぼうの2倍の食物繊維やほうれん草の6倍の鉄分量も見逃せない。また、老化物質AGEの蓄積を防ぐ効果も注目されている。
■くるみ
ナッツのなかでも特にオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸が豊富。ビタミンEやビタミンB群も多く含む。
■ピスタチオ
カリウムが多く、体内の水分を調整し余分な塩分を排出する働きがある。ビタミンB1やB6は酵素の働きを活性化する。
■カシューナッツ
植物性たんぱく質に富み、必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンも多く含む。メラトニン生成を促し良眠へと導く。
■ピーカンナッツ
カリウムやマグネシウムなどのミネラルをバランスよく含み、筋肉や骨など体を作る役割を担うリン脂質が豊富。
まるでサプリメントのように栄養満点のナッツ。毎日、ひと握り(=約30g)のナッツを食べることで、おいしく効率よくダイエットやデトックスができてしまう。ナッツの効果を見直してみよう!
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ナッツ30gをバランスよく摂れる「ナッツのフルコースレシピ」
■くるみとかぶのマリネ
■ほたてのアーモンドミルクスープ
■ピスタチオムースとうにのリングイネ
■牛肉とカシューナッツのロースト カシスソース
■ピーカンナッツと柿のパイ
>>レシピはこちら -
森 敦子さん
Atsuko Mori/東京・中目黒のナッツ専門店「グルービー ナッツ」ショップマネージャー、管理栄養士。アメリカ留学時代に摂食障害を患い、食の大切さを実感したことから、食をライフワークとすることを志す。加圧トレーナーの経験もあり、栄養指導とエクササイズの両サイドからウェルネスライフのサポートを目指す。
Groovy Nuts(グルービー ナッツ)
約30種類ものさまざまなナッツを量り売りで手軽に購入できるナッツ専門店。生やロースト、殻付きなど形状も豊富。ベーコンスモーク風味やハニー風味などのフレーバーナッツや、自家製アーモンドミルクを使ったスープやスムージーなどのオリジナルメニューも味わえる。
東京都目黒区東山1-1-5東山ATビル102
tel. 03-6451-2293
営業時間/11:00〜20:00(毎日営業)
http://groovynuts.sixteen.jp
photo : Toru Oshima styling : Yumi Suwaki cooking : Atsuko Mori cooporation : Utuwa