特集(エディターズPICK)
2016/10/28(金)

心の声に正直に生きて! 「ラッシュ」がワークガールに発信する、ポジティブなメッセージとは?

鮮度や素材にこだわったスキンケアやボディ、ヘアケアプロダクトを発信することで、豊かなライフスタイルを提案している、英国発の自然派コスメブランド「ラッシュ」。スタッフは明るく生き生きと働き、ショップはいつも笑顔であふれているのが印象的だ。そんな「ラッシュ」ならではの働き方の秘密を探るべく、2016年9月13日(火)、14日(水)にロンドンで開催された「UK Creative Showcase」に潜入。創立者のマーク・コンスタンティン氏とロウィーナ・バード氏に話を聞いた。ポジティブでクリエイティビティあふれる独自のワークスタイルや、日本のワークガールに向けたエネルギッシュなメッセージは必読!

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photo : LUSH JAPAN / Takumi Fukushima

構造やシステムを壊し、指示は出さない。それがクリエイティビティをのばす秘訣

「ラッシュ」創立者マーク・コンスタンティン氏が考える、魅力的なスタッフを育てるための独自の考え方とは?
 
--「ラッシュ」は店舗の運営についてショップマネージャーに任せる部分が多いですが、彼女たちのイマジネーションやクリエイティビティをのばすためにしていることはありますか?
 
ないです。なぜなら必要がないからです。スタッフたちは、イマジネーションやクリエイティビティ、さらにユーモアもすでにもっていると思います。日本について言うなら、特に女性は慣習的に意見を積極的に述べないのが好ましいとされているようですが、自分のもっているイマジネーションやクリエイティビティをなかなか思い切って伝えられないだけで、どの国にも負けない豊かなアイディアやセンスを心の中にはすでにある。「綿あめソープ」がその好例です。
 
日本から4人のマネージャーがラボに来たとき、「綿あめソープ」を作りたいと言いました。本国のスタッフは、それが香りのことなのか何なのかわからなかった。時間をかけてよく聞くと、材料にオイルを使わず、砂糖と水を使えばフワフワのテクスチャーになるのではないかというのです。その発想は本国チームになかったので、とても新鮮で驚きました。日本の女性たちは、魅力的だし機転もきく。そのすばらしい能力を秘めているだけでなく、どんどん表に出してほしい! 「ラッシュ」という職場がそういう場所であるといいなと思っています。 

--2015年より日本のショップマネージャーも本国のイベントや会議などに参加することになったそうですが、その意図は?
 
ビジネスに波はあるもの。国内で行き詰まることがあるなら、その国から外に出してしまえばいい、というのが私の考えです。他の国で違うことを見て経験して、そして自国に戻ったときに、そこで感じたことを行動に反映してもらえたらと思い、日本のスタッフにも参加してもらうようにしました。特に指示を与えることもしません。どうしたらいいかなんて、ただきっかけがないだけで、みんな知っているから。それは植物と土の関係と一緒。土壌がよくなければ、いい芽が育つまで何度でも植え替えを繰り返す。芽を出すきっかけを作ってあげる、それが私にできることだと思っています。
 
--トップとして、働くスタッフをマネージメントするコツは?
 
個人的には、システムや構造がないところにこそ、クリエイティビティはのびると思っています。だから、「ラッシュ」では時間をかけて意図的にシステムを壊そうとしてきたし(笑)、できる限り少なくしています。ショップが第一ですから、マネージャーがボスとなりショップを育てていくのが一番。日本ではトップダウンで指示をされるほうが楽、裁量に任されると難しい、と感じる国民性もあるようですが、とにかく自信をもってほしい! 日本のマネージャーに何度も足を運んでもらっているのは、そんなポジティブなメッセージを伝えるためでもあります。

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photo : LUSH DIGITAL ,text : Shiho Amano

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